見えているのに手が届かないもどかしさ・・・息づかいは確かに聞えるのに
しかと抱きしめることのできない思いだけが
そこに投げ出されていることのある種の喪失感・・・
木霊だけはかえってくるのに
どこまで歩いても行方の見えぬ
森の中の小径のようなもの・・・
人が日記に秘めた思いは様々なように
そこから読みとるべきメッセージも
人それぞれであること
曖昧なコトバに魅了されるのは
誰でもない何処でもない「人」と「場所」に対する
僕たち自身の渇望が
そんなコトバと一緒に
電子的に二重写しされているせいなのか
或は
僕たちが日ごと行き交うこの場所は
コトバに頼るが故にコトバに翻弄される
現代の「バベルの塔」そのものなのか
営々として築き上げたものが
一夜にして覆ることを知りながら
今夜もまた
重い煉瓦を抱えて塔に登ろうとすることの意味は
実は誰も知りえないのかも知れません