デーテーペーな1日

1997.7.1~15

日記関係の発言はこちらで。
7月1日(Thu)
 ごく一部の日記者のあいだだけで流行しているらしい、いわゆる仲間内でのオフミ写真の公開ですが・・・皆さんはソレが見えればなにか嬉しいんでしょうか?何時も読んでる日記の作者の顔を確かめたくなるのは分るような気はするんですが、だからと言って、なにか納得できることがあるようには到底思えない訳です。いかにも寂しい人間同士のコミュニケーションのような気はしますが、そんな人間の顔つき確かめたところで別に幸せになれるとも僕は思わないのです。もっとも、「奥さん」や「マダム」のプロフィールをオカズにしてオナニーに耽るってのはアリかも。きゃー。
 日記廃人などと自称する人間は、日記のページは熱心に読む癖に、ほかのコンテンツやプロフィールに興味のないような方が多いような気がします。日々更新される日記を読むだけで精いっぱいで、とてもそこまで余裕がないのかも知れませんが。まぁ、プロフィールは人によって興味があったりなかったりで、必ずないと困るとも思わないし、お姿を確認して嬉しくなると言うこともありません。あれば見るかなぁ〜、と言った程度かも。見たばっかりに後悔したことも数知れず。さらには・・・会ったばっかりに絶望したくなるような記憶もなまなましいようです。きゃー。<まずいって。

 う〜ん、昨夜の読みかけのままの文庫本・・・同じ日に読んでいた方があったようです。う〜む、その方のことだから、けっこう感動したり感傷的になったりしていたんでしょうね、キャラクター的にはやっぱり。しかし、同時に同じ文庫本読んでたかと思うと・・・何だかラブラブか?


7月2日(Wed)
 午後から美容院に行って来ると出かけていたわが家の奥さん。けっこう久しぶりかも。彼女のヘアースタイルと言えば、ここ何年も背中の真ん中あたりまで伸したロングヘアー。美容院に行ってもせいぜい毛先を揃えるぐらいだったのですが・・・妙に弾んだ声で帰ってきたと思ったら、きゃー。
 首筋もあらわなショートヘアーにぃいいいい!いったいどうした心境の変化なんでしょう。ひょっとするとアレがばれたのか?いや、もしかしたらあの事かも・・・がはははh、なにかと後ろぐらいことの有りそうなオヤヂは日常のちょっとした変化にもドキドキします。
 おそるおそる聞いてみると、まぁただ飽きてきたからと言うだけの理由のようです。何やらややこしい情熱やら腹いせで髪を切った訳でもないことにホッとして、改めて眺めてみると、う〜ん、これはひょっとすると「広末涼子」カットかぁ? 十代のぴちぴちしたオネーチャンならけっこうイケるかも知れませんが、うちの奥さんはねぇ。しかし、こんな時にうっかりした感想など述べた日にはどんな悲惨な結末がまっているか・・・

 「イイじゃない、けっこう若々しくなったんじゃないの。」

 はい、僕にはそれ以外にコメントのしようが有りません。美容院から帰った奥さんの髪型けなしたりしたら、ソレこそ1ヶ月ぐらいは不機嫌さんになってしまいます。何度も苦い経験くり返して結婚生活は円満に営まれていくんです。
 あきらめと追従の日々とも言いますなぁ。<該当者は多いのか?

 髪型が変るとお化粧も着る洋服も変るそうな・・・そんなもんですかと、頷くしかないのも日頃の行いの悪さを自覚している人間ならばこそなんでしょう。物言えば唇寒しなんて言葉をふと思い出したりして、ちょっぴり内省するテロリンオヤヂでした。<うそ。


7月3日(Thu)
 神戸の14才の少年の顔写真を巡って、またもや何処やらでドタバタ劇がくり返されているようですが、何れにしてもなんの反省もない大人達のよそ行きのコメントばかりでウンザリさせられることには変りがありません。
 所詮は金のため・ゲスな読者の欲求に応えるために少年の顔写真を掲載した雑誌社は、相変らず問題提起のために掲載したなどと空疎な言訳に終始しているかと思うと、普段は少年法の理念などになんの興味もなさそうな政治家まで、不快感を表明だとか言論・出版に関して何らかの規制が必要などと、結局は事件の騒動を期待して何やら尻馬に乗って何時もの放言をくり返しているだけ。学校教育のゆがみが原因等と言い出す輩が、結局は現在の教育システムを作ってきたことになんの反省もないとは・・・我々の社会システム自体が産み出したことに対する真摯な反省無しには第二第三の少年の出現は最早止めようがないのでしょう。
 政治や学校教育が人間の裡に潜む狂気や絶望にかくも無力な時、自分たちの子供を育て守っていくのは自分たち自身でしかないことをもう一度確認してみる必要があるのではないでしょうか。
 人に愛を説く言葉が結局「自己愛」の変形のようにしか聞えないこの社会の在りようを変えない限り、僕たち大人に突きつけられた14才の少年の問いに答えることはまず不可能なのでしょう。

 そう、少年の顔写真にどこか我が子と似たところがなかったかと不安になった親たちは、もう一度我が子の前に真摯な思いで立ってみるべきなのです。

 話題にはしたくないのですが・・・誰も彼もが人ごとのようで、切実さの見られない大人達のいい加減な反応こそが事件を産んだ我々の社会のあり方そのものに思えて我慢がならないのです。だからと言って、私になんの有効な考えのないこともまた事実です。だからこそ一層憂鬱なのかも知れません。


7月4日(Fri)
 小さい頃は子供達を風呂に入れるのはもっぱら僕の役割でした。出産後すぐの沐浴から、チャンと助産婦さんに教わったとおり、ガーゼでSの字を書くようにして顔を洗うとか、うつ伏せで抱きながら背中を洗うときには何処を持ったらいいのかと、けっこう真剣にやっていたような気がします。そこからの延長で、たぶん保育園までは父親と一緒に入っていたはずですが、いつの間にやら一緒にお風呂には入らないようになりました。たまに母親と一緒のようですが、二人だけで入ることが最近はほとんどのようです。
 で、コレが子供には似合わない異常な長風呂。ほおって置けば1時間でも2時間でも、二人でわが家の狭い風呂場できゃーきゃー言いながら・・・そう、ただの水あそびなんですね。連日の長風呂にいい加減イライラしている奥さん(←この方も結構風呂は長いです)が、いったい何をやっているのかと覗いてみて、思わず絶句。・・・その後はお決まりです。あぁ、何やら怒られてますねぇ。

 シャンプーとリンスの減りが妙に早いと奥さんこぼしていた筈です。どうやら2人して全身にシャンプーとリンス塗りたくって、おしくらまんじゅうしながら狭い風呂場中をツルツルべちゃべちゃ。
 う〜ん、ひょっとすると、コレってボディ洗い?きゃー。そんな高度なテクニックは教えたことは有りませんてば。でも、あんなゴージャスでサイケデリックな風呂場に連れていったりしたら子供達は大はしゃぎでしょうねぇ。ただし、妙な椅子やらマットの使い道聞かれて返事に困ったりして。<誰が子供連れでそんな処に!

 雨の少ないカラ梅雨で、また水不足とかって言い出すんでしょうか?夏場のひからびた水源地からの中継も最近はほとんど年中行事のようです。何だか環境と人間とのバランスが徐々に崩れ始めている兆候のような気がします。文明の衰退はまず砂漠化からというのが、エジプトやマヤの遺跡を見れば実感できますから。


7月5日(Sat)
 様々な登場人物が日々交差する場所・・・100の出会いが有れば、それに見合った数の別れが有ることに気付くことが多いのもまた、インターネットの常のようです。

 偶然の出会いとは異なり、それぞれの事情があった故での結論を選んだ方に向って、あえてその事情を問いただす事は、僕はしたことが有りません。これ以上の詮索を望まない方にあれこれとその事情を想像して問いただしてみても、所詮はなんの意味もない行為なのでしょう。そうすることを望むならば、何れはご自身で語ることになる筈。
 まぁ、そんな風にあれこれと理屈は付けていても、こうした時にあえてメールすることが出来ないのは、結局は僕自身のひねくれた性癖故なのかもしれません。言葉にするとたまらなく陳腐に思えてきて、大抵はそうした文章を書いたところで途中で捨ててしまうのが何時ものことでした。自分自身に置換えてみて、何やらそんなメールが届いたりするとウンザリするだろう思う事もあります。いただいたメールに返信しないことで自分自身が居心地の悪い思いをしたりするのも、何だか理不尽な気がするんです。

 いずれにしても、このままと云う事のない方のような気がするので、もう少し気分が落着かれたら何らかの言葉はあるのでしょう。
 密やかな出会いと密やかな別れと云うのは、実は僕はなかなか気に入ってたりします。また何処かでお逢いするような気もするので、この場では「いずれまた」とだけお伝えすることにします。

 PTAの運営委員会で学校まで出かけたのですが、校舎の裏側でたむろしている顔馴染みのPTAのお母さん方5・6人・・・きゃー。くわえ煙草でウンコ座りがあんなに様になってるなんて! 現役時代はさぞかし・・・と、なるべくそっちを見ないようにしてそそくさと階段を上がる弱気なテロリンオヤヂ。う〜ん、やっぱり「奥さん」には恐いモノは無いようです。


7月6日(Sun)
 わが家のガキの二人のうち、一人は僕に似て相当にいい加減な性格であまりモノにこだわるという事のない・・・よく言えば淡泊、ホントの処は無神経と言うだけの人間なのです。考え方も何処やら似ている処がありそうで、彼女の将来についていささか心配する事もあったりします。
 で、まるで正反対の性格の双子の常で、もう一人の麻美が誰に似たのか、これが相当に思いこみの激しい性格な訳です。朝の洋服選びから髪型やらその髪に挿すカチューシャの種類についてまで、毎日母親と論争してます。はい、こちらは母親似なんでしょう。お互いの好みが違ったりすると、着せたい洋服もってウロウロする母親とそれはぜったいにヤダとばかりに言張る娘・・・う〜ん、相当に騒がしい。そんなのドーでもいいジャンと言いたい気分ですが、ややこしいのでほおっておきます。

 先日来、そんな麻美が「買って〜、買って〜」と騒いでいるのが水泳用のゴーグル。未だ学校の水泳指導で「9級」などという恥ずかしいクラスにいるのは、つまりは顔が水に浸けられないから。友達の中には「2級」などと言ってすいすい泳いでいる子がいるようで、何やら自分の置かれた状況に不安を感じているようです。何をどう考えたのか・・・そのゴーグルさえ買ってもらえばすいすい泳げる気でいるようです。多分そんなモノ付けても君はやっぱり泳げないと思うんですが。
 う〜ん、己を知らぬ人間は恐ろしいかぎり。やっぱり僕に似ているのかも知れません。

 中耳炎と診断されている間は、風呂場で耳栓しながら髪を洗ってました。学校のプールにも持っていきたい処なんでしょうが、何せ・・・見た目がカッコ悪いので我慢しているようです。「不明な情熱」の持主はどうやら麻美の模様。


7月7日(Mon)
 人の心の奥底に紛れもなく存在する「狂気」や「殺意」が、時として一個の人格すべてを覆いつくすほどの巨大な怪物に姿を変えることがある。産業革命さなかのロンドンに突然現れた切裂きジャックと、それ以後の都市型の連続殺人者の存在に現代の狂った世相を重ね合せる事が多いのは致し方のない処があるのかもしれません。しかし、暗黒の中世や歴史以前の原初の時は言うまでもなく、裸のサルが草原に降立った時からすでに人間は人間を殺し喰らってきたように、そうした狂気に彩られた存在は避けることの出来ないもの・・・我々自身の心が産み出した心の癌細胞のような気がします。
 本人にはいかんともしがたい衝動として裡なる暗部から沸上がってくる殺意と、それが満たされたときの快感すべてが、実は我々自身の深層心理を強く揺さぶるが故に、かくも愚かな情報を求めて右往左往することになる。ジャーナリズムが説く知る権利や報道の自由が、結局は「好奇心」と「覗き趣味」を満たすための道具でしかない事はもはや誰の目にも明らかだとすると、連日テレビから流れる様々な人々へのインタービューが求めるモノとは、つまるところ相手の存在すべてを貪り喰ってみたいという我々の暗い情熱を敏感に察知しているだけなのかも知れません。殺人者のプロフィールや日常の行動を知ることで、彼が犯した犯行とその渦中で彼が覚えたであろう快感や不安、絶望や耽美を追体験してみたいという我々自身の裡なる狂気が、ザワザワと波立っているのでしょう。
 裡なる暗黒の闇から生れた殺人者は、こうしてもう一度我々の裡に戻っていく。更なる犠牲者と殺人者の連鎖のために・・・

 年に一度のロマンチックな物語の日に、かくも陰鬱な文章を書く事に我ながらうんざりします。もう少し違ったものを書いてもよさそうなモノですが、この狂気に満ちた世界で自分にとって好ましいモノだけを集めて生きていけると思うほど、ことはそう単純ではない事もまた紛れもない事実。


7月8日(Tue)
 やっぱり昨日は「七夕ネタ」で日記書く方がことのほか多くて、いかにも寂しがり屋の多い日記者らしいなと、日記巡りしながら思っておりました。不確かな電子の海を通じての出会いに、牽牛と織姫の物語に仮託したいロマンチックな気分がなんとなく募ったりするのでしょう。
 で、そんな一日が明けてしまえば、再びつまらない現実と向い合う日々が始るわけです・・・

 いつもと変らず、何となく過ぎていく一日。深夜に仕事をしているので、一段と目覚めが遅いような気がしますが、それでも少しだけお仕事と、お仕事じゃないけど、面倒な作業をウダウダと。
 夏休み中に子供達のクラスだけで学校の校庭にテント張ってキャンプの真似事みたいなことをやろうと云う事になって、あまり時間もないのであわててそのお知らせなどを作る事に。やれお知らせが遅いだのなんだのと、一部のお母さん方は完全にお客さん気分であれこれ注文つけてくるようで、そろそろウンザリしてきました。口先だけで手の動かない人間と言うのが僕は何より大嫌いです。文句を言ってるヒマがあるならお前がやれよと言いたい気分ですなぁ、まったく。
 迂闊なお母さん達は、ヒマ持て余してPTAにかこつけて学校をウロウロしている「面白いお父さん」ぐらいにしか思ってないようなので、たまにはテロリンオヤヂの本領発揮でガツンと言ってやりますか。しかし、言うとなるととことん言ってしまうからナァ・・・僕の場合は。泣かれたりしたら面倒かも。がはははh。よその「奥さん」泣かせたりするのもけっこう好きかも。きゃー。<何処の奥さん?

 久しぶりに奥さんと子供達連れだって近所のスーパーへ。最近は一緒に買物などに出かけると、大抵は奥さんが買物中に子供達とファーストフードのアイスクリームなどを食べるのがお決まりです。
 しかし・・・ビンボーくさい家族連れが多い。ほとんどビンボーにターボかかってるような方々ばっかり。ぷんぷんビンボーが匂ってます。しかし、わが身を振返ってこの場になんの違和感もないことに気付いたりして・・・え、たこ焼食べたいって?


7月9日(Wed)
 夕方に通り雨などあって、気分はすっかり夏の一日です。

 しかしなぁ・・・気象庁も何十億だか何百億だかかけて気象衛星打上げたり、世界最速のスーパーコンピュータ駆使して気象予想などとぶちあげても、結局は季節の区切りすらも確たる事が言えないようでは、山に懸る雲で明日のお天気を占う街の「お天気おじさん」と大した違いはなさそうです。「お天気おじさん」の方が永年の経験に裏打されていてかえって身近な天気の変化にはずっと正確かも知れません。
 一向に地震の予知など出来そうもない「地震予知連絡会」に比べれば、まだまだお天気の当る確率の方が高いのかも。アレじゃ「地震予知」じゃなくて「地震予後」とでも名前変えなきゃ。

 そんな風にいつも通りのうだうだイチャモン日記を書いていると、雨で冷えた風を入れたくて開けた窓からなにやら花の香りが・・・
 湿気を帯びた空気が一層匂いを際だたせているようですが、この匂いは・・・そうか、紫陽花の花か。通りを挟んだ向いの菖蒲園には、そんな紫陽花も数多く植っていた筈。
 梅雨の季節の思いがけない炎天にげんなりしていた筈の花達が、にわか雨に精気を取戻してあたりを濃厚な香りで満たしているようです。空気に花の匂いを感じたこともずいぶん久しぶりのような気がします。一日中閉めきった事務所でモニターの前に向っていると、そんな経験すら久しぶりなのでしょう。
 そう、たまには深夜に散歩にでも出かけて、夜の匂いでも嗅いでみるのも新鮮かも知れません。

 あぁ、通り雨が降ってしばらくはなかなか涼しいのですが、湿った空気の感触が今度はとても不快です。はい、軟弱者ぞろいのわが家にはクーラーは欠かせませんです。実に申訳ない。


7月10日(Thu)
 ふ〜、久しぶりに仕事に追われてるようです。しかしなぁ・・・素人相手に訳の判らない直しについてあれこれ説明させられるのはいい加減にして欲しい気分です。納得のいかない仕事のためにあたふたして、結局ろくなモノしか出来ないことも理解できないような、そんな人間と一緒に仕事するのはとても疲れます。
 そうは言っても、所詮はフリーランスの身・・・えぇ、お客様は仏さまです。なんでもハイハイと言っておけば余計なもめ事もなく、ウダウダと文句付けてる間に仕事した方がかえって早く終るんですから、こんなモノはとっとと終らせてしまいましょう。マックオペレーターざると化して黙々とお仕事すればいいんでしょ。

 で、最終確認の為にFAX。まったく、コレじゃほとんど作り直しと同じ・・・参ったなぁ〜・・・ぶつぶつ。

 折返しFAXが戻ってきたようです。

きゃー。
 もう一回全面変更だとぉおおおおおお!へなへなへな・・・誰がなんと言っても明日、明日。

 あまりのお約束どおりの展開にうんざり。何回直せば気が済むのか・・・それも思いつきだけで直しを入れるから、無駄な作業バッカリ。本気でヤになってきました。
 その上デーテーペー関係者以外には全然実感のないネタでした。そろそろエッチネタで更新しなきゃ。


7月11日(Fri)
僕と

 僕の内側にはいつも、僕にピッタリと貼付いた、裏返しになったもう一人のがいた。脱皮前の昆虫のさなぎに似て、内側の変貌にたえきれなくなった薄皮が弾けるように破れて、その亀裂からもう一人のが突然顔を出したときも、それほど驚いた記憶がなかった。ただし、いつも鏡の前で見る僕とは何処か違っているのも確かだった。裏返しの鏡像とは少し違う、その見慣れぬの顔つきの落着かぬ印象とは・・・そう、ビデオモニターで見る僕自身だった。
 電子的なノイズの混じった映像の何処かアンバランスな色調と立体感を失ったディテールの粗雑さで、誰もが狂人のようにみえるビデオカメラの眼で僕を見る。卑しい笑顔を浮べながら落ちつきなげに周囲を見渡すもう一人のが、そのまます〜っと僕から離れていく気配がする・・・と同時に自身の意識も二つに分裂し、そこでを見ているのははたしてもう一人の僕なのか?

 視線と意識の混乱が一層を曖昧な混乱に包み込む。

 気がつけばは昼下がりの人気のない路上を歩いていた。濃密な緑の匂いが丘を下って、同じような家並の続く通りを駆抜けていく。小高い丘の上には一瞬反射するモノの姿が見えたような気がしたが、ただの幻だったかも知れない。
 頻繁に通り過ぎる自動車は、海側の国道を目指してバイパスを無言のまま右折すると、そのまま加速して視界の向うに消えていった。
 左手には学校のグランド。低く続いたフェンスの向こう側には灰色の校舎とアンツーカーの真っ赤なテニスコートが日差しのなかで何処かしら滲んだように見えた。校舎の窓は真っ暗で、中の様子を窺うすべがなかったが、じっと息を殺して何者かの到来を待っている者達の気配だけは濃厚に漂っていた。
 不意に大音量でチャイムが鳴るが、校庭にでてくる生徒の姿はやはり無かった。
 午後の海風に舞上がった砂埃りで白茶けた街並は深閑として、白昼夢のなかで見る世界のようだった。かすかな苛立ちと不確かな予感に立ち止ったは、そこで再びもう一人の僕と出会う・・・おずおずと差出した僕の手を取ったは、背後に見える丘を振返ると、頂上へ続く小道へ向けて歩き始めた。

 いつの間にか、僕はひとりぼっちだった。

 あまり解説めいたモノを書くべきではないのでしょう。ふとした印象とは・・・自分自身にしか窺い知れないある種の妄想の記憶なのです。ひょっとすると、それは自分自身の裡なる恐怖なのかも知れません。


7月12日(Sat)
 やはりビールはモルツに限ります。飲んだことないけど。きゃー。
 鈴木京香ちゃんの例の白痴づら(きゃー。)で勧められれば、いくら下戸とはいえ、僕の場合はビールだろうがオシッコ(他の登場人物のオシッコはヤダ)だろうが、この際だからなんでも飲んでみる所存です。<所存はヤめなさい、所存は。
 古くからの日記廃人にしか判らない不明な理由から、ビールといえばサントリーと、日記界では決っております。<ホントか?<う〜ん、ひとり突っ込み多すぎ!そろそろヤメレ。

 で、PTAの集りということで、うるさいガキとうるさい付添い(きゃー。)引連れて、本日はサントリー武蔵野ビール工場の見学に行ってきました。
 つまらない自社製品のコマーシャルスライドとありきたりなビールの作り方の展示コースを、全員興味なさそうにぞろぞろと通り過ぎるだけ。案内する女性の説明なんて誰も聞いてません。がはははh。
 工場見学コースの最後には、最新の缶ビールの充てん・箱詰工程をガラス越しに見るのだが、コレも人気のない工場内のベルトコンベアを眼にも止らぬスピードで缶ビールが流れていき、段ボールに箱詰されて隣の倉庫に流れていくだけ。しかし、こんなの見て面白いの?ケッ!
 騒がしいお母さん方多数とどうでもイイお父さん数人の大人達が張切りだしたのは、やはり最後のビールの試飲。15分ぐらいしか時間はありませんが、その間お代り自由・・・いやー、ビンボーくさい方々は焦って飲むわ飲むわ。僕はペットボトルのグレープフルーツジュースを子供達と取合い。う〜ん、親子ともども何ともケチ臭い集団です。しかし、乾きモノのおつまみも付いてタダで飲み放題なら、退屈な前半の工場見学もまぁ仕方がないかと。ビンボー人にはお奨めの工場見学と言っておきます。

 しかし・・・秀島先生。昼間からビール2ハイでゆでだこの様に真っ赤になって、あれから子供連れで大丈夫だったんでしょうか?そんな可愛い処がお母さん達の母性本能をくすぐるのかも・・・きゃー。<担任相手に無謀なテロル。


7月13日(Sun)
 おたふくかぜもようやく直ったかと思っていた正美が、今度は「ウィルス性結膜炎」でまたもや医者通いのようです。大仰な眼帯つけてまるで片目のクック船長。
 う〜ん、麻美の中耳炎といい、よほどわが家にはそうした病原菌が多いとでも言うのでしょうか?いずれにしてもこの1ヶ月ぐらいは、あちこち病院巡りで暮れているような気がします。
 可哀想に、またもやプールはお預けで、ひょっとすると学校も休まなくてはいけなくなるかも。ただし、本人は至って元気なのはいつも通りです。学校休んで朝からケーブルテレビのアニメ専門チャンネル見ていられるので、休みも一向に苦にはなっていない模様です。テレビさえ見せておけば飽きることが無いのは、見ていていい加減にして欲しい気がしますが。
 呆けたようにテレビ画面を眺めている人間の無防備な表情が、自分自身を含めて僕は苦手です。闇の中でみる映画ならそれほど気にならないモノが、お茶の間の蛍光灯の下であからさまに見えてしまうのがどうも・・・人間の下劣な神経に訴える方法に長けたメディアとしてのテレビとは・・・例えて言えば、個室でしか見せないような表情を、一家団欒という、ただでさえ恥ずかしい場でお互いを眺めるような気がして、何とも気が重いのです。夫婦の夜イチャをソファーの上でやるような事かも。<それはそれで新鮮だったりして。きゃー。

 う〜ん、子供の結膜炎からソファーの上での夜イチャに話しを持ってくるという、何とも強引なオチ・・・
 わが家のソファーは二人掛なので何かと狭いのがチト残念です。まぁ、そのあたりは創意と工夫で・・・ きゃー。


7月14日(Mon)
 何だかジメジメした陽気で、東京はいかにも梅雨の一日という感じでしたが、皆さんの処では如何だったでしょうか?

 う〜ん、天気予報の予報官のクサイ台詞みたいなネタ振りで、実に陳腐です。はい、別によその地方の天気なんてなんの興味もありません。東京のお天気にしたところで、オフミの予定でもなければ、雨でも雪でもなんだって結構です。どうせ一日中お家のなかでお仕事なんですから。
 何だか八つ当りの様ですが、まぁ基本的に僕の日記は全編八つ当りの様なモノ。日頃の虐げられた生活の反動から、こんな風に毎日毎日あちらこちらの事件やら人物にイチャモン付けては秘かにほくそ笑むという、実にたちの悪い日記です。しかし、書けば書くほどストレスが溜るような気もするのですが・・・

 結局、日ごとにあれこれ書いてみたところでなんの結論もなんの解決にもならないことは自明の筈なのに、ついやってしまうのが正に「不明な情熱」たる由縁なのかも知れません。
 あぁ、話題がついつい日記ネタに落着きそうな気配がするので、あまり深追いすることはヤメにします。両方で同じようなこと書いてもまるで意味はなさそうですから。

 書きたいメールがある筈なのに、ついつい先延しになってしまうのは時間的な制約というよりも、精神的に落着かないからです。はい、そんなこんなでまたもや滞ってしまいました。申し訳ありません。その裡まとめてご迷惑なメール等を是非。


7月15日(Tue)
 本日の日記も短めかも・・・

 いろいろと書きたいことはあるような気がするのですが、いずれも面倒くさそうな話題になるのは必定なので、そんなつまらない話題でデーテーペーを更新しても仕方がないでしょう。
 まぁ、その為に日記を分けた筈なのについつい日記ネタに陥るのは基本的にそんな話題が好きだからというのが大きな理由ですが、ネタのない日の「日記ネタ」というお手軽さが根本的な原因なのかもしれません。

 あぁ、やらないと言いつつ書いてますね・・・
 で、ここの処は妙に仕事熱心なオヤヂの日々で、なんら書くべき話題に乏しいのは本当です。う〜ん、最近イライラすることが多いのは、週末恒例の「お出かけ」もしばらくご無沙汰なので、一種の禁断症状のあらわれなのかも知れません。26日の土曜日は多分ヒマなのでどなたかオフミやりますか? そう言えば来週末の26・27日あたりは関西方面でも何やら怪しい動きがあるのかな? 自分で一生懸命呼びかけてるみたいだけど、肝心の人間が集るのか・・・彼の人徳と人気のなさが心配です。きゃー。<けっこうマジだったりして。

 あぁ、結局は日記ネタじゃありませんか!そんなオチだとは思ったけどねぇ。

 そうか、関西に出かけるのは二人いる模様。まぁどっちもどっちですが、人徳のなさから言えばやっぱり「龍成」くんかも。
 そうそう、オフミなら「シカゴあたふた」さんとか「MADE IN JAPAN!」さん、ご都合いかが?がはははh。参加したくてもできない方に呼びかけるのはイヤミですねぇ。多分、次のターゲットは「マダム」かも。きゃー。


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