デーテーペーな1日

1997.12.16~31

日記関係の発言はこちらで。
12月16日(Tue)
何れにしても・・・

注意深くひとつのコトバを口にすることを避けながら、
お互いに求めあうことのなんという愚かしさ

コトバで確かめることの出来ぬ思いを肉体で埋め合す、
そんな「不毛」すらも持ち得ない事に、
果して僕たちは安堵しているのか

それとも・・・

なにくわぬ顔で道化てみせる自分自身に苛立ちながら、
秘かに電子の海に漂う「あなた」の裸身を抱きしめてみる

ぎこちない手つきになぜか安心し、
お互いの温もりだけを確かめるような、
まるで幼い口づけが
僕たちには似つかわしいような気がします

「空虚」を抱きしめることで満たされる愚かしさとは・・・

まさに、

存在せぬものに充足する
僕たちの愚行そのものかもしれません

 不明日記にはその不明さ故に、実は大した意味はありません。ただし、日ごとに記すという文字通りの意味での「日記」としては、むしろいつも以上に「日記」らしいのかも知れません。


12月17日(Wed)
 昔からそんなモノには1ミリも興味がなかった筈なのに

「ポケモンみていて卒倒する子供達が全国で600人」

 とか聞かされると「あぁん、見逃して残念。誰か友達で録画していた子はいないの?」と、子供達に尋ねずにはいられない我家の奥さんって・・・えぇ、折紙付のミーハーです。
 思えばハヤリものに目がないと言うのも昔からで、清原の西武入団がニュースになると西武球場にまで応援に出かけるし、カズやゴンがマスコミに登場する機会が増えると今度はなんの節操もなくJリーガーのファンを自認する始末。ご多分に漏れず、そんな興味が持続するのもせいぜい1年という飽きっぽい処も、まさにミーハーそのものと言えます。
 最近はなんでしょうか?ひょっとすると「失楽園」? きゃー。
 えぇ、夫婦は似ると言いますから、僕の場合もその件では余り大きな顔はできません。最初の1年は家族4人でよく西武球場にまで通ったものです。あの球場は我家からとても近いんで、おにぎり持参でまったく行楽気分でした。元来が軟弱なミーハーサポーターは国立競技場まで出かけるほどの熱意はありませんのでサッカーはもっぱらテレビ観戦だけでしたが、Jリーグの人気低迷に合わせてとっくに興味なくしてます。
 がはははh、野球やサッカーは大嫌い!とか言ってなかったか、このオヤヂは? まぁ、その辺りの節操のなさがミーハーたる由縁で、要するにワイドショーで騒ぎ立てるようなものを追っかけてるだけのようです。そう言えば、りえと貴の花の婚約騒動のおりは相撲中継も熱心に見てたかも。
 そうそう、ポケモンのビデオの件でした。麻美の友達の中にちょうど録画していた子がいたようですが、どうやらそのビデオテープは各方面で引張りだこだとか・・・う〜ん、考えることは何れも同じ。Web日記にキャプチャー画像貼付けるバカも出てきそうな気がします。
 どうやら世の中には「てんかんフェチ」な方がとても多いようです。

 まぁ、昨夜の裡から日記者の話題もポケモンネタの多いこと。いい歳した大人も巻込んでの大騒ぎって・・・なんだか新たな都市伝説のひとつになりそうな気配がします。


12月18日(Thu)
 意味不明日記やらイチャモン日記書いてる「偽人権派」って・・・訳わかりません。

 がはははh、昼間から柄にもなく固い日記を書いてたものだから、つい人情ウラ日記までもがこんな話題から始ってしまいました。まったくなぁ、思わぬところから思わぬ展開なんですが、結末はすでに想像がついてはいるんですが、ついついお返事してしまうところが懲りないオヤヂの懲りない由縁。ま、所詮はただの日記ネタですから、続きはBOWDOででも。こちらはあくまでも人情話しでもひとつ。

 しかし、とうとうこちらがウラ日記で確定なんでしょうか? 本人まですっかりその気になってるからどうしようもないよなぁ。
 ホントのところを言えば、こっちの方があくまでも表なんですってば。表紙の「index.html」のページからリンクしてあるのもこのデーテーペーの方だし、なによりもはじめた時期が半年以上も早いんですから、誰がなんと言ってもこっちが表に違いないんです。そう、絶対にこっちが「お・も・て」
 う〜ん、我ながら説得力全然ないよなぁ。妙に表を強調するのも貧乏くさい話です。アクセス数もBOWDOの方がいつでも3倍以上はあって、大抵がBOWDO読むとそそくさとUターンして帰っていく人ばかりなんですわ。
 でも、BOWDO読んでる人ってのはただの電脳野次馬だとか、ひょっとしたら自分の日記がテロられてないかと戦々恐々の小心日記者なんて人ばっかりで、所詮は読者と言うよりただの通行人って感じかも。やっぱりこっちまでわざわざ読みにくるような人が本当のマニアなんでしょう。はッツ!結局はマニア受け狙いなのか・・・

 う〜ん、こんな処が人情ウラ日記なのかも知れません。

 そろそろプレゼント買いに行かないと・・・ツリーになにやらサンタさんへのお願いがこれみよがしに下がってます。七夕じゃないんだから、プレゼントのお願いをぶら下げてもなぁ。
 あのねぇ、きみ・・・正美は一輪車の色まで指定してるようです。


12月19日(Fri)
 「サンタさん、クリスマスプレゼントは"おすっち"と"めすっち"をおねがいします。」って、そう無邪気に書かれてもなぁ・・・
 麻美の場合は心底サンタさんにお願いしてるつもりなんでしょうが、これがどうやら無理難題のようです。明日発売とかイヤ明後日にならないと店頭には並びませんとか、オモチャ屋の店員の応対もあやふやでどうにも要領をえませんが、とにかく発売は明日以降と言う事は間違いなさそうです。品薄でまたもやプレミアが付いたりするんでしょうか? バンダイにはこのクソ忙しい時期にいい加減にしてもらいものです。
 そんなモノを行列してまで買う気はないので、あらかじめ麻美には「まだ発売してないんだから、サンタさんのプレゼントに"おすっち"と"めすっち"無理かも知れないよ」と一応釘を刺しておいきました。さて、代りはどうするかと考えてると、正美が「天使のタマゴッチにすれば良いじゃん、ほらいっぱい有るよ。」と、いかにも正美らしい見え透いた入れ知恵を授けていたようです。麻美も、どうやらそっちで納得しつつあるようですが、どうせタマゴッチはなんだかんだ言って正美が取り上げてしまいそうな気がします。人の意見に左右されやすいと言うよりも、麻美の場合は何事にも他人を頼るところがあって、最後には正美の思うつぼと言うのは小さい頃からずっとそうでした。
 そのあたりの正美の姑息な根回しのうまさたるや・・・もう自分自身を見ているようです。
 がはははh、またそんなオチかい。

 普段は顔を見せる事はもちろん、電話ひとつしない癖に、クリスマスや正月が近づくとわざわざ「今年はどうするの?」と電話してくるご親戚ってのもどうかと思うけど、まぁいくらも居ない甥っ子や姪っこなので、年に一度のクリスマスプレゼントぐらいは致し方ないかと・・・諦めてお買物に。
 またトリ肉食べてシャンメリー飲んで、それがクリスマスか・・・とほほ。


12月20日(Sat)
 う〜ん、本日はちょっとよその奥さんにいい処見せようとして30キロの餅米なんゾを運んだモノだから、なんだか腰が腰が・・・我ながらよその奥さんには弱いなぁと改めて実感。<よその若い娘ならさらに弱いゾ。でもあんまり縁がないなぁ・・・PTAも日記関係も。きゃー。
 起きあがれない訳でも痛みがある訳でもないのですが、立ち振舞いの度に腰のあたりにピリピリする感覚があって、どうやらギックリ腰予備軍とでもいった塩梅かも。えぇ、なんとなくおそるおそるという感じで歩いてます。こんな時はゆっくりお風呂にでも入って暖めておいた方が無難なようです。バスクリンは有ったかなぁ。やっぱり「登別の湯」なんてのが気分的にも効くんでしょうか? 「バスルーム日記」さんにでも尋ねてみたい処です。・・・って、なんだかメチャメチャおっさん臭いなぁ。<もとからオッサンやろ、という突っ込みは有りがちなので不許可。

 そんな訳で秀島先生、どうやら明日の餅つき大会、僕は力仕事はヤバイかも。何れにしても力自慢のタイプでもないし運動は大嫌いという怠惰な人間なので、最初から一生懸命働くつもりなど欠片もありませんが。がはははh、
 明日は例によってオチャラケ役に徹することにします。ま、PTAのオバサン達のアイドルとして秀島先生にはぜひ頑張ってみて下さい。

 野原さんはそろそろ腰は完治した頃でしょうか? ギックリ腰ってのは、「喫煙日記」読んでるだけでも相当に辛そうですよねぇ。僕の場合は1年中座りづめの仕事をしてる癖に「ギックリ腰」にも「痔」にもあまり縁がないんですが、安心してる場合じゃないかも。


12月21日(Sun)
 ようやく帰ってきたのが午後4時過ぎで、なんとか腰は大丈夫だった模様です。もっとも、「働いてるフリ」「餅ついてるフリ」で1日ごまかしていたので、まぁ疲れ具合もそれほどでもありません。
 そう、本日は前から言っていたように「PTAで餅つき大会」でした。この街には日産の工場があって、父兄の中にたまたま日産勤務の方がいるものだから、そんなコネで工場のすぐ向いにある「村山クラブ」なる社員保養施設の裏庭で餅つき。さすが天下の日産自動車・・・いろいろと社員保養施設も充実してます。随分と広い裏庭で、ちょっとした雑木林とでも呼べるほど。親の方は何かと忙しいので子供達はほとんど放ったらかしの放飼い状態で、落葉の山の中に潜り込んで砂まみれで遊んでいるようです。

 餅米蒸すための火が「かまど」と言う事で、さっそく薪を燃やして前日に洗って水に浸してあった餅米を蒸すことに。う〜ん、30キロの餅米って相当な量ですなぁ。この時点ですでにヤル気なし。
 なにより、炊きあがった餅米を杵でもみつぶす処からすでに萎え萎え・・・なるべく疲れないように子供用の可愛い杵を手にしてほとんど力を加えないで、なんとなく餅をついてるフリ。がはははh、まともに働いたら真っ先に腰がやられそうな作業だよなぁ。程々に働いてるフリが餅つきには一番ですなぁズバリ。
 後はもう・・・隣のお父さんやらお母さんおだてながら、自分はなるべく疲れないようにサボりつつのチャチャいれでご愛嬌振りまきながらの作業でした。
 う〜ん、僕は初めての経験なんですが「餅つき」ってゼンゼン楽しくないゾ! 餅つきは疲れるし、準備も大変で、終ったら終ったで餅がこびりついた臼や杵を洗ったり、汚れた鍋やら食器の洗いもので大変。もっともこれもみんな片づけてるフリ・洗ってるフリでごまかしておきましたが。

 もう来年は「餅つき大会」はイイや。

 またもや調子に乗って新年会もやるハメに。昼間からよその奥さんとコーラ飲みながらバカ話かなぁ。まぁなんだかんだ言いながらよその奥さんとの会話を楽しんでいたりするのは実はナイショです、秀島先生。


12月22日(Mon)
 人間「貧すれば貪(どん)する」の例えどおり、高々4千万円程度の金が欲しくて証券会社に泣きついていたとは・・・メチャメチャ貧乏くさい話しですが、まぁこの程度のレベルのお寒い政治家しか持ち得ないのが我が大日本国の現状なんでしょう。
 なんだか大見得きってるようですが、どうせ話のつじつまが合わなくて最後にはボロボロになって議員を辞める事になるんだから、今から大言壮語しない方が得策だと思うけど、まぁ言訳に四苦八苦してるんだろう事は傍目にもありあり。まったくその会見の内容も言訳にすらなってないけど、あの程度でも政界きっての論客とか言われていたような気がしますから、つくづく日本の政界ってのはレベルが低いようです。
 所詮政治家なんて輩は1ミリも信用する気がないので彼らが愚かしい立ち振舞いをすればするほど大笑いなんですが、笑ってるばっかりではしょうがないよなぁ・・・しかしながら、正直言ってこんな国に未来なんてものは無いんでしょう。愚劣な政治ゴッコはバカな政治家と役人に任せてひたすら金儲けにうつつを抜かしていた「日本株式会社」もマジで沈没の瀬戸際なのかも知れません。穴の空いたドロ船はいくら水をかい出してみたところで、もはやその命運は尽きてしまっているようです。わずかに水面に浮んだ板切れにしがみつこうとするから苦労するわけで、何一つ身にまとうこともなく、のんびりゆらゆらと水中を漂う「くらげ」として生きていければそれで十分なんじゃないでしょうか。
 「くらげ」には高級車もマイホームも、ひょっとすると家族すらも必要ないのかも。

 責任を痛感して国会議員のバッチ外したところで、次の愚かしい「政治家先生」がかわりに登院するだけってのが現実なんでしょう。くさったミカンの山から、よりくさり具合の少ないミカンを選ぶんだって・・・そんなアホ臭い作業は僕はお断り。ミカンなんゾ食べなくても僕は生きていけます。


12月23日(Tue)
サンタさんわたしは、てんしっちが、ほしいです。サンタさんてんしっちは、1っこでいいです。てんしっちの色は、ピンク色がいいです。あとてんしっちのピンクの色がなかったらなんでもいいです。サンタさんしつれいですが、なるべくピンク色に、してください。あと、てんしっちのたまごっちに、くびにかけるひもも、つけといてください。くびに、かけるひもの色は、うすピンクがいいです。

 あさみより(原文ママ。)

 がはははh、たまには麻美の文章も引用しておきましょう。彼女にしては珍しくわかりやすい文章なんですが、くり返しがしつこいのはまぁ、いつも通りです。妙に低姿勢なお願いの一節は正美の入れ知恵が入っている可能性もあります。
 なにやらサンタさんへの手紙を書き直しているらしいと奥さんに聞いて、クリスマスツリーにぶら下げてる手紙を確かめてみてよかったです。どうやら「おすっち」「めすっち」は入手難かもしれないという情報で、急遽お願いするプレゼントを変更したようですが・・・今更「天使のタマゴッチ」とはなぁ。確かに近所のダイエーに沢山ぶらさがってます。もうタマゴッチなんて誰も見向きもしてないぞ。
 「おすっち」「めすっち」も今日の朝刊に広告してましたが、どうやら人気薄のようで品物は沢山あるようですから、そっちでも良いんですが・・・まぁ、せっかく麻美がお願いしてるんだから今年の彼女へのサンタからのクリスマスプレゼントは「てんしっち」にしておきました。はい、手芸コーナーで「うすピンク」のヒモも買って付け替えておきました。
 まったく馬鹿なガキの相手は面倒です。

 えぇ、麻美の方はいまだに無邪気にサンタさんの存在を信じてるようで、父親がサンタさんへの手紙を読むと怒るんです。素直なのか馬鹿なのか・・・親にもちょっと決めかねるような処がありますなぁ。


12月24日(Wed)
一人芝居

 この季節の街の喧噪ぶりに耐えられなくなると、私は私にしか意味のない一人芝居を始める。

 駅前の雑踏の渦に逆らうことをせず、人だかりのする店先にうず高く積まれたケーキを手にレジへむかう。
 気ぜわしげな若い娘の、ケーキを包む指先をぼんやりと眺めていると「ロウソクは何本お付けしましょうか?」
 ひょっとすると家族の数だけロウソクを立てるのだろうか・・・私は黙って右手の指を4本立てると、内ポケットから財布を取出す。
 名刺入れに入った家族の写真が足元に落ちた。微かに笑っている妻と子供達の足元には、太陽を背にした私の影だけが映り込んでいて、まるで私と彼らの関係を象徴しているようだった・・・「おまちどうさまでした」と、大きな声に我に返ると、色とりどりの小さなロウソクが4本、ピンクのリボンの下に挟まれ緑と赤の包装紙で一緒に包まれて私に手渡たされる。
 片手で下げるにはいささか大きすぎるその包みを、しかたなく私は両手に抱えて歩く・・・そう、まるで遺骨を持つように。
 耳元で振ってみると、確かにカサコソと乾いた音がしたような気がした。

 駅から続く道を同じような包みさげた男達が歩いている。幸せな家族の待つ我家へ向う父親・・・私の一人芝居はまだ続いている。
 途中のオモチャ屋で大きなぬいぐるみをふたつ買った。いきかう人間が私の荷物を眺めてはかすかに笑いかける・・・えぇ、この季節はお互いになにかと大変です。

 灰色の高層マンションの前に立ってふと見上げる。ほとんどの部屋の窓には明りが灯っている。私の部屋は何時ものように真っ暗なままだった。エレベータを降りて薄暗い廊下の奥にあるドアを開けた時点で、私の一人芝居は観客を失う・・・さて、この緑と赤の原色に彩られた包みをどうしたものか。

 家具ひとつない部屋の中央に立った私の姿が窓ガラスに写っている。その灰色の顔色をした男が乾いた目で私を見返していた・・・観客のいない一人芝居の幕引きをいつまでも先延しにする事もないだろう。
 窓を開けると、そのまま何もない空間に向って私はダイブする。もはや最後の観客の反応を知る術はなかった。

 人が浮れるている季節というと何かと不機嫌になるというのは・・・まぁ、不幸な性格なんでしょう。
 実はこうした「終り方」がキライではないのかも知れません。


12月25日(Thu)
 「そもそも、サンタクロースにお願いしたらなんでもプレゼントされるなんて・・・君たちの考えは甘いんじゃないの?
 普通プレゼントをもらえる子供と言えば、やっぱりお母さんのお手伝いを自分から進んでやったり、学校から帰ると何も言われなくても宿題をやるような、そんな『イイ子』達だけに届くモノだと思うけどなぁ。
 どう、二人とも自分達はサンタクロースのプレゼントが届くような、そんな『イイ子』だったと自信をもって言えるの、今年は?」

 どうも昨夜は子供達を脅かしすぎたかも知れません。その上「イイ子だけプレゼント説」なんてのは、いかにもビンボーくさいよなぁ。そんな事言い出せば真っ先に父親が排除されるでしょう。あ、だから僕にはプレゼントがないのか・・・とほほ。

 自分達はサンタクロースからのプレゼントに値するような『イイ子』なのかと父親に尋ねられて・・・二人とも元気がなくなってしまいました。がはははh、そのあたりの件では、まるで自信がないようです。麻美などはすっかり落込んでしまって・・・「来ないと思う」と深刻な顔で返事してました。
 9時過ぎには大人しく3階の自分達の寝室に上がっていったようですが、後で奥さんがチラッと寝室を覗いたところによると、麻美はベットの中でなにやら一心不乱にお祈りを捧げていたとか。<バカ丸出しです。
 もっとも、正美の方は同じように「貰えないと思う」としおらしく返事してましたが、「そんな事を言ってもチャンと買ってあるんでしょ?」とでも腹の中では呟いているのかもしれません。う〜ん、実にかわいげのないガキです。親の器量などはすでにお見通しなのかも。
 そんな訳で、珍しく目覚しが鳴る前に起き出してツリーの下を確認に来たのは、やっぱり麻美だったようです。2階から大きな声で正美にプレゼントがあったことを知らせているようでした。

 朝一番で「サンタさんのプレゼント来てたよ、ほら。」と父親に見せに来るのも、もう今年で最後でしょうか。

 終業式から帰ってくるなり、さっそく麻美は「てんしっち」を首にぶら下げ、正美は一輪車を押しながら向いの公園に遊びに出かけたようです。
 で、今夜は奥さんの兄貴の家で1日遅れのクリスマスパーティ。えぇ、我家は昨夜から2日続けてクリスマスのようです。もう鶏肉は飽き飽き。


12月26日(Fri)
 世間的には今日で「仕事納め」なんでしょうね。普段からいつ仕事してるのか本人にもサッパリ判らないせいなのか、僕の場合はいまだに仕事やってます。いつ終るのかもはっきりしないのは自業自得なんですが、このままほおっておく訳にもいかないので明日もたぶん仕事です。

 と言いつつ夕方からカレーライス作るゾと張切る父親ってのも不明です。結局仕事はやってるんでしょうか?
 子供達と自転車でカレーの材料を買いに近所のスーパーまで。PTAの役員を2年もやっているせいで、すっかり近所の奥さんから「変り者の旦那」という評判がたっていて、近くのスーパーだと顔見知りばかりでちょっといやな感じですが、何しろ一番近いので子供達とお買物だときまってここなんです。クリスマスもようやく終って、お正月準備のお買物にはまだ早いせいか、いつもよりお買物姿の奥さん連中も少ないようなです。やれやれ。
 今夜は「チキンカレー」にするかとトリのもも肉などを買ってきました。あとは人参・ジャガイモ・玉ねぎといったありきたりな野菜だけです。茄子だとかブロッコリーなんて妙な野菜を入れたカレーはヤだ。えぇ、極々オーソドックスなのが好きなんです。
 そう言えばカレー作るのも久しぶりのような気もします。季節柄とは言え、ケーキだのフライドチキンなんてくだらない食べ物にうつつを抜かしてましたが、やっぱり正しい日記者ならば食事ネタは「カレー」でしょう。
 我家では珍しい「チキンカレー」ですが、う〜ん、この味は・・・やっぱり、「ハウスバーモントカレー」ですわ。わはははh、やっぱり。ナニ入れても結局はいつものお子様甘口カレーの味ってのが、我家のオーソドックスなんでしょうなぁ。

 う〜ん、チキンカレーはイマイチかも。ま、ビーフカレーもポークカレーも結局みんな同じ味という結論ですの、ナニが「イマイチ」なのかよく判りませんが。


12月27日(Sat)
 本日のお出かけはやっぱり中止のようです。
 なにせ東京の東の外れから西の果てまでは距離的にはそれほどでもなくても、この年末の気ぜわしい時期と云う事もあって車なら何時間かかるか判りません。
 最近はようやく馴れた電車にしても、総武線沿線ならまだ救いもあるんですが、常磐線だの京成線なんてローカルな路線だと、行きはまだイイにしても帰る途中で萎え萎えになりそうで・・・う〜ん、「松戸」ってなんて不便なところなんでしょう。「水戸」と大して変らないような気がします。
 お久しぶりの方もいたようですが、そんな訳で参加者の皆さん、スマンです。まぁ、来なくてせいせいしてる方もいたりして・・・いやマジで。

 で、いつまでも仕事してるのもいい加減ビンボーくさい話ですが、お仕事といっても夕方からチョコチョコっとでっち上げればそれでオッケーなので、昼間は子供達と近所の本屋などへ。
 この時期になると子供達に本を買い与えたくなるというのは、年末年始はひたすら本を読むことが楽しみだった僕の子供時代の習慣をいまだに引きずっているせいかも知れません。まぁ、我家の子供達はそれほど本好きというタイプではないので、いつもは大して有難くもなさそうで、本選びにひどく時間がかかるのが常なんですが、今日はふろく付のまんが雑誌にあっさり決まりました。はい、ご多分にもれず新年ふろくの「ポケモントランプ」のせいです。
 でもなぁ「テレビくん」ってメチャメチャ幼稚な雑誌だけど・・・麻美はそんなのがちょうどお似合いのようです。ほんとはふろくにつられて「めばえ」が欲しかったようですが、さすがにそれはやめにすればと、父親が忠告しました。 

 まぁ、麻美にしては珍しく一生懸命「字」も読んでますが、それもポケモン関係だけ。つられて少しながめてみましたが、なんだ、ポケモンって結局「世界怪物怪獣大全集」みたいなモノなんですねぇ。身長・体重・特徴とかって・・・少年マガジンの怪獣特集とまるで同じ。ガキってのは昔も今もこういうつまらないモノに熱中するようです。


12月28日(Sun)
 昨夜のお出かけは中止でしたが、本日は正真正銘の予定日記ですわ。
 なにやら年末と言う事であちらこちらでオフミの告知も流れているようです。皆さんやっぱり寂しいのね。
 でもなぁ、この時期の新宿ってメチャ混みなんでしょうねぇ。やっぱり電車の方が良いのかなぁ・・・今日は車で出かけようかと思うので駐車場がちと不安ですが、案外不景気のせいでガラガラだったりするのかも。

 予定日記と云う事もあって、普段以上に書くことありません。子供達は朝っぱらから公園に一輪車の練習に出かけているようですが、いっこうに上達している気配はありません。なんだかなぁ、もうそろそろ厭きてきているような雰囲気も漂っているようです。
 何時もの「人情裏日記」もお出かけの予定で落着かないので、ごく短めです。まぁ、所詮は「予定日記」ですからこの程度。書く方も書く方ですが、こんなモノまで読んでる人も寂しい人生のような気はします。

 「龍成」くんはまだ仕事してるようです。いい加減ビンボーくさい会社ですが、本人に行くところが何処にもないと言うのが正解なのかも知れません。やっぱり「龍成」と書いて「さみしい」と読むようです。


12月29日(Mon)
 実は何が苦手と言って・・・見知った方大勢と乗るエレベータほど落着かない気分にさせられる代物はありません。
 あの狭苦しい空間で身体を密着させながら、先ほどからの続きをわいわいとお喋りすればよいのか、あるいは、にこやかに微笑んでお互いの瞳を見つめあえばよいものやら(きゃー。)、いつまでたってもそのあたりが馴れることができません。
 かといってまったくの他人の群のように、お互いがあらぬ方角をながめたり、ひたすら頭上の回数表示ボタン凝視しているというのも気まずい雰囲気のような気もするし、えぇい・・・やっぱりあの密着度の高さが、なにかと考えすぎる人間のストレスの原因なのかもしれません。要するに神経症の症例のひとつなんでしょう。

 でも昨夜の新宿は年末とも思えないほど人出が少なかったような気がします。帰省する人が多くて、かえって年の瀬ほど繁華街の人波は少ないのかも知れませんが、歌舞伎町でやたら目につくポン引まがいのカラオケボックスの客引きにもそぞろ不況感が漂ってます。しかしなぁ、頭悪そうな奴バッカリ。
 二次会のカラオケ終ってからも皆さん一向に帰る気配がなくて、思えばそれが全ての悪夢の始りかも知れません。最後の居酒屋ではズルズルとお茶漬などをすすりつつ、僕は早めに帰るかと腰を上げたのは良いけれど・・・なにやら座敷で寝ている奥様がひとり。
 以後の顛末については省略。思い出したくもないや、ケッ!。

 そんなこんなのドタバタ騒動も「オフミ」のお楽しみのひとつなのかも知れません。しかしまぁ・・・どえらい田舎ですわ、大袋。がはははh、あんなところから遠路はるばるやってくるぐらいだから「寂しさ」もひとしおだったのかも知れませんなぁ、奥さん。


12月30日(Tue)
 年末年始の我家の予定は、例年どおりでなんとなくいい加減なままです。カレンダーの関係で仕事始めは早そうな気配がする事もあって、ビンボーくさい家族旅行の計画は今年はなし。

 という訳で年末年始の子供達の暇つぶしを探しに近所のビデオレンタルショップまで出かけました。
 「学校の怪談」とか「トイレの花子さん」なんてヤツは恐いから絶対にイヤと言い張る麻美のせいで、なかなかタイトルが決らない子供達はしばらく捨置くことにします。
 けっこう広い店内見渡すと、いつの間にか古本コーナーが出来てるようです。レンタルショップの明るい店内で古本漁りってのもなんとなくミスマッチな気分ですが、根が好きなたちなのでついウロウロと本探しなどを。しかしまぁ、文庫本も新刊書もコミックもみんな定価の半額ってのはいかにも素人くさい値段の決め方ですが、本をみる目をもった店員がいないんでしょうね。そんな「にわか古書店」だからこそ丹念に探せば意外な掘出物があったりするような気はします。もっとも本の収集には僕は全然興味がないので、全品半額という値段の付け方はなんだか高いような・・・ゾッキ本ならもっと安くなる筈だけどなぁ。
 ま、なんだかんだ言ってもけっこう新刊書が多かったので、そのあたりの見逃した本を手当たり次第にレジまで。うん、本も定価の半額だと随分安い気がします。今年のお正月はのんびり本でも読む事になるんでしょうか。
 子供達は訳の判らない「てんしっちのたまごっち」の攻略ビデオなんてものを借りてきて、さっそく何度も見ているようです。う〜ん、相変らず幼稚なガキです。

 「逢うて戻ればぬかるみ」・・・がはははh、短歌って僕なんかにはたったの三十一文字の筈なのに、ひどく回りくどいモノという印象があります。だから好きな一句は種田山頭火だったりします。それもこんなヤツ・・・


12月31日(Wed)
 そう言えば去年の今頃は何をやっていたのかなぁと過去日記を読み返してみても、大晦日に何をやっていたのかなんてサッパリ判りません。う〜ん、ふたつも日記を書いてる癖に身辺記録としての意味はどちらの日記にもまるで無さそうです。まったくなぁ・・・何やってんだか。
 そう言えば最近は不明日記以外はそれなりに日常の記録が出てくるようになったのは単なるネタ切れなのか心境の変化なのか、そのあたりは自分でもよく判りません。えぇ、何も考えないで日々書き殴っているだけの文章なので、特別な意図などもとからありませんから。

 一年を振り返るなんて事も僕にはあまり似つかわしい作業とも思えないのですが、せっかくなので少しだけ。
 この一年もやはり思いがけない方達との特別な出会いが沢山あって、去年同様、僕にとっては特別な一年でした。ただし、かくも安易に僕たちが「出会える」ことにいささか落着かない気分でもある事もまた事実です。
 嘗ての孤独な魂の持ち主達は、例えば「放浪」と「行乞(ぎょうこつ)」の中で、あるいは「放蕩」と「無頼」の日常と一緒に、己の人生をすり減らしながら何かを得ようと必死に呻吟していたものです。ところが、世紀末のデジタルな世界に住まう僕たちは、自らはリスクを負うことなく、「バーチャル」と言い「仮想空間」と名付けられた電子の世界でそうした「魂の漂泊と共感」をも追体験できてしまっているようです。なれ合うことでお互いの関係性をありきたりな「ゴッコ遊び」に堕落させることがないようにと・・・自分にとってそれがなかなか難しい作業であることを実感しつつ、そうありたいとは思い続けています。

 年の瀬に訳の判らないゴタクを並べ立てるのもどうかなぁと思いつつ、まぁこんな日記が基本だったりするのかも知れません。不明日記とはいささか趣が異なるようです。


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