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ある朝目覚めると、見知らぬ部屋で見知らぬ女の傍らで寝ている事に気付いた私はひどく驚く。 ここは何処だ・・・ この女は誰だ・・・ 反対側の壁には対面式のカウンターがあって、シンクの中にはコーヒーカップがふたつ放置されている。 寝室に戻った私の足元で、女は一向に目を覚す気配さえない。微かに開いた口元と太ももの間から覗いたヴァギナがおかしな具合にねじれているのがたまらなく疎ましい。 なんというありふれた日常なんだ・・・ 「お父さんなにしてるの・・・」 そう呼ぶ声に振り返った私は、戸口に立つてこちらを見返している娘にむかって、「なんでもないからテレビでも見てなさい」と声をかけると、乱れた布団を直してそのまま朝の着替えをはじめた。 記憶と言うものはひどく自分勝手なもので、思い出したくないからこそ人間は忘れるのだと聞いたことがあります。むしろ、忘れるからこそ人間は日々生きていく事が出来るのかも知れません。全ての記憶が鮮明だったりしたら・・・やはり僕には耐えられそうもありません。
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