「・・・・・・・」「あなた」にそう告げればいいのだと
わたしの裡で執拗にくり返す声がある
難しいことではない
ただ一言
わたしの日頃の思いを伝えれば
それで十分
しかし
わたしはアリアドネの糸を捨て
あえて今夜も迷宮の奥をさまよいつづける
そう・・・
ギリシャ神話になぞらえるなら
テセウスが討つべきモノとは
薄暗い洞穴で
篝火に照らされたゆがんだ自画像・・・
まさに己の裡なるミノタウロスそのもののようだ
声にならぬ思いを秘かに飲み込んで
わたしは「あなた」が眠る迷宮を眺めながら
さて
どうしたものかと
今夜も
独りごちる