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昨日からの話題と云えば、やはり「臓器移植法」の施行でしょうか。 日本の医療というものにぬきがたい不信感を持つ人間としては、今回の臓器移植法そのものが、結局は患者や家族の思いを置去りにしたままの医師向けの法律としか思えないようです。移植医が患者のための有用な治療法だと強弁すればするほど、其処に医師の側の思惑やら野心が匂って、とても素直に彼らの言葉を聞くことが出来ないのです。現在の医療では、移植でしか救うことの出来ない患者が確かに存在するのでしょう。そうした患者やその家族にとってはまさに臓器移植は生死にかかわる問題だからこそ、真剣でかつ切実な問題の筈です。その患者団体である日本移植者協議会自体が、「(同法は)移植医療を待望む患者、家族に希望を与える内容でない。」と声明する処こそ、実際の患者・家族不在のまま進められた臓器移植法の根元的問題が計らずも露呈したと言う事なのでしょう。 医師達が脳死ははたして人の死かとケンケンガクガクの論争をする前提として、つまりは心臓移植のためには鼓動している心臓を取出したいという欲望をあらわにしない限り、自由な議論は進むことはないでしょう。新鮮な他者の臓器が必要だと患者や家族が真正面から訴えて初めて「臓器移植」のタブーから開放されるのだと、僕は思います。 僕自身は無用となった肉体を誰かが利用する事に特別のタブーはありません。人間は生きているうちからそうやって、他者から奪う事ばかり考えてきた存在だと思うから。
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