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拒食症とか過食症と呼ばれる「摂食障害」と云うモノは、思春期の女性が発症する場合がほとんどだと、以前どこかで読んだと思うのですが、どうも僕自身には一時期そんな症状があったような気がします。文字どおり女々しいヤツだからと考えるのは多分に差別発言なんでしょうが、くだくだしく思い悩む性格は小さい頃から確かにそうでした。 そう、夕食時分に眺めていたテレビから流れてきた年若い女性の告白に、嘗ての自分自身を思い出していました。食事をしている処を見られるのが裸になる以上に恥ずかしいと語る彼女に、あの頃の僕自身の息苦しい記憶が蘇ってきたようです。 自分ではコントロールできない衝動から、コンビニで買いあさった大量の食べ物を無理矢理に流し込んではトイレで嘔吐するという行為がどうしても辞められないと、彼女は言う。僕自身は食事もせずに何日も自室に引きこもっていたかと思うと、一転して大量の食料を買ってきては一度に全て食べてしまうというような感じで、本当の過食症とは少し違うのかもしれませんが、彼女の満たされない衝動というモノが良く判るのです。決して満たされることのない幼児の指しゃぶりを見て、いたたまれない気分に陥ったりするようなモノでしょうか。 何故?と自問する人間にとっては、すでに答は自分自身の裡にある筈です。ただ・・・答を見つける事が決定的な意味を持っていることを知っているが故に、あえて目を閉じて、ひたすら己の孤独な衝動に溺れる事を選んでしまうのでしょう。 「癒し」を求める人間はえてして自らを傷つける事でその事の代償にしようとするようです。一見なに不自由ない生活に見えて、冷やかな母と不在がちな父を前にして、どこまでも「良い子」でいようとする限り、彼女達はいつも傷つき疲れはててしまうのでしょう。 本来暖かく自分を包込んでくれる筈の家庭にあって、深く傷ついている子供達がいることがどうしても気になって仕方がないのです。物質的な豊かさの陰で、それとは別種の飢餓感に捕えられた人間達が増え続けているような気がします。 傷ついたモノ同士で涙を流し、そうすることで癒しを与え・求めるという行為が、医療として行われていることが、なんとなく落着かない気分なのですが・・・偶然の僥倖が頼めないほどに、現代の僕たちの関係性はかくの如く絶望的なのだという証明なのかも知れません。
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