デーテーペーな1日

日記関係の発言はこちらで。
4月15日(Tue)
 正確に言うと、彼は関西人ではなかったのかな?ただ、彼の「匂い」が如何ともしがたいほどに大阪的であって、何かと気になる存在であることは確かなのです。
 まだ世界タイトルに挑戦していることが、正直言って驚きでした。浪速のジョーこと「辰吉丈一郎」の世界タイトルマッチ・・・

 関西で言うところの「やんちゃ」で「いちびり」な彼のキャラクターが、マスコミ的なもてはやされ方をする原因なのでしょう。ブラウン管の中でいくら道化て見せても、それは珍奇なサルの曲芸と同じ見せ物にしかなり得ず、結局はボクサーは試合でしか自らを語る術を持たないのは、他ならぬ彼自身が充分承知していたはずです。だからこそ、何度も彼は世界タイトルに挑戦することになるのでしょう。
 肝心なとき・・・やたらむこう気ばかり強くて、ここで勝たなければなんの意味もないと思えるような大事な局面であっさり周囲の期待を裏切ってしまう、そんな「小心なヒーロー」と言う、坂田三吉いらい連綿と続く大阪の伝統にもピッタリ合致するその生き方そのものが実に大坂的と言うと、また大坂人からクレーム来るかもしれません。
 ただ、その事でいっそう僕は彼の存在が気になるのです。ここぞ、と言う局面であっさり勝てる人こそがまさに「天才」なのでしょう。むろん一度は世界チャンピオンにまで登り詰めた彼の才能が平凡な筈はありませんが、やはり肝心な試合で何度も負けてしまう処に、彼の根元的な「弱さ」の原因があるのでしょう。そう・・・だからこそ僕は彼の存在がとりわけ気になるのです。
 努力して、その努力と才能の大きさに見合った栄光をそれぞれが受けるような、そんな予定調和に満ちた世界に住む天才達の話題にはまるで興味がないからこそ、何度も敗退する「浪速のジョー」に秘かに声援を送ってしまうのも、やはり僕自身が平凡な世界に生きる平凡な人間だからでしょう。

 「横山やすし」などに通じる破滅型と言ってしまえばそれまでなのですが、プライベートの辰吉丈一郎を見ていると、あんがい処世術に長けたところもあって、意外としぶといかもしれません。


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