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わが家の向いにある公園の桜はもう満開ですね。息抜きにたまに子供たちと散歩したりするんですが、なかなかに枝振りのいい桜が何本かあって、あたりのくすんだ小枝までも桜色にそめて、実に春めいています。 豪奢という言葉がぴったりに咲きほこりながら、それでいて香りの少ない「さくら」の花が、やはり僕は好きですね。狂ったように咲き急ぎ散り急ぐその風情も、やはり日本人の美意識に訴えるモノがあるんでしょう。
ゴウゴウ風が鳴っているような気がしました。 そのくせ風がちっともなく、 一つも物音がありません。 自分の姿と跫音ばかりで、 それがひっそり冷たいそして動かない風の中に つつまれてしまいました。 桜の季節になるといつも思い出す坂口安吾の小説の一節ですが、ほんとうに、遠目にも近くによってみても、桜の花が咲き乱れるあたりの空気には一種独特なものがあります。まさに風があって風がない、この世からきりとられた世界のようにおもえて、人は訳もなく恐怖したり魅せられたりするのでしょう。その事の不安を紛らわすために酒を飲み、散る花の風情を愛でる事で、お互いの不確かな未来を確かめあっているかのようです。 そう・・・来年もかわリなく咲くであろう花の姿を想い、子供の手をとって歩く僕も、ふと不安な面もちで振返ってみると、そこではただ「轟」と風が鳴っているだけでした。 「お花見」気分で公園を散歩して、なんだかすっかり堪能しました。この暖かさでは、今週末までは桜の花は保たないかも知れません。まぁ、大部分の方にとって花見は口実でなのでしょう。飲めない僕にとってはその口実さえ不要で、やっぱり単なるオフミだったりするようです。さて、今週末の予定は?
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