デーテーペーな1日

日記関係の発言はこちらで。
1月13日(Mon)
ひと夜

 バブル以後の社内は、5時半を過ぎると人の姿は殆ど無かった。いったん社内を出てから、駅前でUターンすると、通用門からもう一度6階にあるオフィスに戻った。
 仕事をする訳でもなく、ただぼんやりと時間の過ぎるのを待っている。

 7時、8時、9時、10時、11時・・・

 電話をかける。

 「あ、私だが今日も残業で遅くなったので帰れないと思う。」

 社内恋愛で会社の事情に詳しい妻は、私にこなすべき仕事のないことなど先刻ご承知だった。黙って電話をきった妻の、冷え冷えとした背中が電話口からよみがえるようだが、私はその事には気づかない振りをする。
 改めて私は会社を出る。目指す駅は会社からほんの数駅だった。

 殆ど反射的な動作で定期券を改札口からとると、目の前の大通りを左に曲がる。ガードをくぐると、暗がり立つ女が何人も見える。
 とりわけ深い闇の中に佇む女に私は尋ねる。泊まりなら5万で良いと言う。この寒さの中に立っていることに、ほとほと疲れているようだった。それで良いと私が答えると。すぐ近くのホテルに連れて行かれた。

 先ほどまでの男と女の欲望の残り香がいまだに漂ってい部屋には、ベットと小さな応接セットしか無かった。シャワーを浴びた女の浅黒い素肌からは、大陸の微かな兆候が混ざっていた。全裸でベットに横たわったままの彼女の、薄い胸と僅かな陰毛を眺めながら私は「ある種の兆候」を探していた。茶色の斑点と気怠い咳、あばらの浮きでた体からは枯れ木のような匂いがした。
 うなじから首筋に続く彼女の斑点を眺めていた私が固く勃起すると、手早くコンドームを付ける。そのまま私をくわえた彼女の耳元に囁く。

 緊張が彼女の体を走り、凍り付いた彼女の口元から唾液が垂れる。
 彼女の裸の背中を撫でながら、私は自分自身の首筋の茶色のシミを黙って指さす。紡錘形の彼女の瞳が深い緑に一瞬輝くのを見た私は、不自由なゴムをかなぐり捨てると、そのまま彼女を抱きしめる。
 乾ききっていた彼女の内部がやがて潤い、私をしっかりと粘膜で捕らえる。下半身を密着させ、耐えきれない射精の予感に捕らえられながら、私は鞄の中に潜ませている大ぶりのカッターナイフをそっと取り出す。
 私自身を裏切るウイルスの混じったおびただしい白い粘液を彼女の裡に射精しながら、浅黒い喉元を一気に切り裂いた。

 噴き出した赤い血が私の全身を染め、彼女の上にぽとりと落ちた。

 午後から熱がでたせいでしょう。本日は不明な日記を書くハメになっているようですが、例によって何の意図するところもありません。熱にうなされた故の妄想である可能性は・・・かなりの部分正しいような気がします。


Backwards   Forward

ゴミ/ 妖し/ デジ/ 024/ 武市/ ワッキー/ 赤尾/ 野原/ しお/ かお/ のほ/ よろ/ 立花/ haru/ 行っ/ 吉田/ 献血/ ギター/ 書評/ 留学/ わっ/ 塵芥/ 雑文/ 千代/ 海苔/ もみ/ pon/ alice/ 闘プ/ たま/ ねぎ/ 司法/ 適当/ はる/ ずく/ 木村/ めい/ 夜々/ 阿呆

Back to HomepageMail to Yaku

1996年のバックナンバーはこちら。
01/21~3102/01~1502/16~2903/01~1503/16~3104/01~15
04/16~3005/01~1505/16~3106/01~1506/16~3007/01~15
07/16~3108/01~1508/16~3109/01~1509/16~3010/01~15
10/16~3111/01~1511/16~3012/01~1512/16~31