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"異様な"子供に会うことが最近特に多いような気がします。 昨日中央線の電車の中で出会った子供は、うちの子どもと大して変わらない小学2・3年生でしょうか・・・すでに銀縁の小さな眼鏡を掛けた、いかにも優等生なタイプで、なにやら昨今世間を騒がせている厚生省の官僚にそっくり。塾の帰りか、布製のカバンを横において一人で座席にちょこんと座ったまま、例の「ミニテトリス」を両手で掴んで、一心不乱な様子です。その子がふいに立ち上がってドアの前に立つ間も、目はずっと手元に落ちたまま。電車が止まりきる寸前、手元から目を離した子供が少し顔を傾けると、そのまま自分の足元に何の躊躇もなく嘔吐する。隣りに立ったOLが慌てて飛び退くのだが、その子供はいっさい周囲に無関心なまま、袖口で口を拭うと開いたドアからホームにおりて、もう一度ゲームに目を落としたまま、階段を下りていく。 電車の中には甘酸っぱい嘔吐物の匂いが拡がり、ドアの周囲の人間の密度が一気にまばらになったまま、次の駅まで居心地の悪い沈黙の乗客を乗せて走る。 はたして、あの子供に自分自身が電車の中で嘔吐したことの意識があるのか?そんな不安を覚えるほど、彼は平然とした様子で電車を降り、周囲の様子には一切無頓着でした。まるで自分以外の人間はこの世界に存在しないかの如くに振る舞うこども達というのは、実はよく見かけのです。コンビニに深夜現れ、店内の陳列棚の商品をずーっと舐めるように眺めて、一切無言のまま帰っていく子供というのに出会ったこともあります。 人間をまるで物のように無感動に見るこども達の瞳、他者というモノをはたして認識していないのでは?と思えるような虚ろな表情・・・何だか首筋のあたりがゾクゾクするようなそんなこども達の様子を見るに付け、そんな彼らがどこか心の深いところで病んでいるような気がして仕方がないのです。こども達の世界が大人の世界のミニチュアであるが故に、ゆがみはより大きく露呈してしまうのかも知れません。大人の世界を写すゆがんだ鏡・・・つまり"異様な"子供とは、他ならぬ僕たち自身の姿なのかも知れません。
なんの屈託もない子供というモノは、昔も今も大人の幻想にしか過ぎないとは言え、明らかに子供の世界は変質しつつあるような気がして仕方がないのです。「純真」で「無垢」である必要があるとは思いませんが、「無感動」なこども達の存在に呆然とする事がとても多いのもまた事実です。
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