歳時記(diary):一月の項

一日

朝から実家へ年始参り。お屠蘇を飲んで、おせちを食べて。気がつくともう昼前になっていた。

そのあとは相方と二人してプロペラカフェへ。調布飛行場の駐機場を一望できるところにあるカフェ・レストラン。お茶を飲んでいる間にもセスナが着陸したりしていた。料理もおいしくて、飛行機がたくさん見られるということで、なかなかいいところ。
係の人が案内をしますよ、とのことで駐機場の方にも行ってみる。ヘリ・小型機等々含め、いくつか紹介をしてもらった。
調布飛行場は東京都の管理する飛行場とのことで、案内をしてくれた方の胸には緑の銀杏のマークがあった。夜間の飛行を可能にする誘導灯がないため夜間離発着はできないといっていたが、その大事さは全く変わらないと思う。
たとえば災害時の支援のハブとして、また遊覧飛行や近距離輸送の基地として。使いではあるだろうなと思った。

夜「琉伽といた夏4」(外薗昌也/ヤングジャンプコミックスウルトラ)を読了、過去刊を引っ張り出して通読し直す。面白い。
初め「未来からの侵入者と対決する話?」と思いきや、侵入者──琉伽は味方になっていき、敵と思われたT.T.も、悪とは断じられないことがわかる。最終的に決断をゆだねられた貴士のこころの動きが読んでいて伝わってくる感じがする。
どきどきする鼓動、それはまさに「夏」のものである気がした。

二日

午後、映画「精霊流し」を観にタカシマヤタイムズスクエアまで。
もともとが連作短編で、そのなかのエピソードを少しずつ取り入れているためにストーリーとしては寄り道が多くてすこし判りづらい気がした。「愛されて死んでいった」春人と節子を軸にした物語として考えると、雅彦はむしろ狂言回しなのかとも思った。
作中で亡くなる登場人物が多い割には死そのものを直接的に描写するより過去形で死を語ることで暗示するような手法が多い気がした。──それはさだまさしの挽歌とも通じる手法だと思う。

三日

朝寝。今年の正月は寝正月らしい。
起き出して買い物。古書店で「沙羅は和子の名を呼ぶ」(加納朋子)を買ったくらいか>収穫
ちなみに収穫物は先に相方が読んでいた。むぅぅ。

夜は当直。外来当番で、夜半から仕事を始める。引き継いだときにはそれなりに患者さんがいたのだけれど、それらが帰った後はぽつ、ぽつ、と来るだけ。余裕はあったけれども寝られない当直だった。

四日

帰ってこてんと寝る。やはり正月ボケか。
起き出すと相方と二人して谷保天満宮──野暮天へ。菅原道真公を祀る神社はみな天神様だと信じていたのだがどうもそうではないらしいことを知る。
野暮天境内では「つぼ焼き芋」が売られていた。インド料理のタンドーリチキンのごとく、壺の中に七輪を入れ、なかにサツマイモを吊るしてあぶってできる焼き芋。なかなかおいしい。
その後は「チェックメイト-ブラックキャットIV-」(新井素子/コバルト文庫)を前後編買い求める。あとがきを読んで、いやぁきっと編集者に深く深く感謝したファンは多いんだろうな。この調子で尻をたたいてもらえれば、きっと第十三あかねマンションシリーズのその後とか、太一郎さん遭難の謎とか、きっとどんどん書いてもらえるに違いないと思ってしまった。

五日

初出勤──なのか?とりあえず今年三度目の出勤にして仕事初め。
ど頭から外来。連休中に調子を崩した人あり、その前から調子の悪かったひとあり。ひとり強度の貧血の男性を入院にする。悪いものでなければいいのだけれど。
午後は回診して、その後新入院の患者さんを一人みて。他にも入院の方がいて、その人は他の先生が受け持つ予定だったのだけれど、他の受け持ち患者さんが重症化して診る余裕がなさそうということでわたしが急遽受け持つことになる。
今年は病態をがっちり考える年にしたいなぁ、なんて。

六日

昨日入院した人の一人は精査目的の人。比較的のんびり構えていたのだけれど、今日胸部レントゲンを撮ったら「あれ、異常がある....」
かくしてホルモン異常の精査はどこへやら、レントゲンの撮り直しにCT写真の撮影と、完全に別なほうに話がそれてしまった。

救急外来は午前中はかなり忙しかったようなのだけれど、わたしが引き継いだ後はあまり患者さんが来ず。「こないだも先生こんな感じでしたねぇ」なんて、先日一緒に当直した看護婦さんに言われたりした。

七日

刺しものの日。透析用カテーテルを刺し、動脈穿刺をやり、胸腔ドレーンを刺し。
透析用の針はそこらへんで点滴をされるときの針とは比べ物にならないくらい太い。透析用にしばらく刺しっぱなしにするカテーテルはもっと太い。細身の鉛筆くらいある。そういうものを日常的に人体に差し込むのが商売ってのは、感覚がどっかおかしくなって不思議じゃないと思う。
患者さんの不安にも配慮してあげないとねぇ....。

八日

一日病棟単位。あとで上の先生に「じゃあこれから木曜日午前も透析当番にしようか」と言われる。──かくしてDutyは増えていく。
夕方は一年目の先生向けにレクチャー。お題は「透析患者さんへの対応」これから一年目の先生も当直に入ろうというところで、透析患者さんのことについて少しだけ話す。全部喋るのはもちろんわたしにはできない。(爆)

九日

往診してカンファして。夕方には患者さんにお話。
精査の方針から今起きている病態についてまでえんえん話していたらあっさりと一時間コースの面談に。判ってもらえたならいいのだけれど。長話しても判ってもらえないことなんていくらでもあるからなぁ....。

ハンドル占い。とりあえず"Genesis"は吉だそうなのでよしとします。(笑)
「役に立たない改名案」では"かわいいGenesis"がみごと中吉をたたき出しているようなのですが、個人的には"皇帝Genesis"だの"カルボナーラGenesis"が大凶だったりするのがウケました。
ちなみにインターネット依存度は「54pt(D級)」だそうです。

十日

四週六休、がこの病院の医師の基本的なシフトであり、土曜日は二週に一度は休み。──なのに土曜日の朝出勤しないと何かさぼっているような気がしてしまうのはなぜだろう。(爆死)
この日予定していたのは胸腔ドレーン抜去だけ....でも気がつくと一人入院を受け持っている。喘息の人で透析導入が近い。他にもいくつか病気持ってて。

午後は家探し第二弾。別の不動産屋さんへ。
一通りお話を聞いて帰りがけ、「ところで、○○ってご存知ですか?」──は????
いきなり出てきたその名前は、高校時代の同級生でした。不動産屋で事務をしているらしい。世間狭すぎ。

十一日

朝から不動産案内してもらう。
収穫としては、まずは優先順位をきちっとすることが大事と覚ったことだろうか。(^^; いくつか条件を出すだけだとそれに見合う物件はわりとあって、後はどれを大事にするかというような重みづけが大事になってくると思った。

夜から当直。
夕食をとったくらいに重症がICUに入る。喘息重積。あわや挿管というぎりぎりを何とか切り抜けて、その間にもいくつも重なるコールに対応して。つっかれた。
夜半過ぎからは嘘のように落ち着いたけれど。

十二日

当直明けで家に帰ったあと、車で出てお茶して日帰り温泉してから夕食会.....のプラン。
ところがお目当ての喫茶店が(定休日だったのか)閉まっており。近くにあった別の店でお茶&昼食。それからさらに車を飛ばして福福の湯へ。気持ちよぉくつかって疲れをとって、夕食会へ行った。
夕食会は科長の先生が研修で回っている先生方お疲れさんの趣旨で企画してくださったもの。しばしおいしいお料理をいただきながらいろんな話をした。

十三日

明日半日休暇をいただこうとたくらんでいる。──するってぇと、その分の仕事をできるだけ今日やらなければならず。結局11時まで居残っていた。

当院ただいま入院ベッド不足中。外来にきた患者さんで要入院の方は片っ端から他の病院へ紹介している。
中には長年当院かかりつけ、という人もいるけれども、無い袖は振れない。こんなとき、入院ベッドがないことの辛さを思ったりする。

十四日

午後から少し休んで、さだまさしコンサートへ。アルバム「すろうらいふ・すとーりー」からのものがいちばん多かったけれども、どちらかというと『映画"精霊流し"の世界』という雰囲気のコンサート。
穏やかで楽しい三時間のコンサート。ゆっくりと楽しめてよかったと思う。ちょうど三十周年の記念ライブのDVD「月虹」の解説を読んでいたこともあって、オープニングとエンディングの演出には「なるほど」と思ったりした。

十五日

本日上の先生が休暇。ということで、一人で透析当番を回す。指示を書いて合間で病棟を見に行き、透析用ダブルルーメンを挿入して腎内科の緊急入院を対応してその他に一人予定入院が入って。はぁ.....つっかれた。

十六日

再び、ホルモン負荷試験の日。まだ暗い街を自転車で駆け抜けていく。
今回の試験は始まりが早いだけでやることは少ないので、初めの採血をした後医局で少しうたた寝。やっぱり変な時間に起きるもんじゃない。それから患者さんに挨拶してまわって。

その後はいつも通り往診してカンファ。参加医師数が研修医含め九人という大所帯になっていた。

十七日

夜からコミックマーケット救護室の反省会兼新年会。去年冬は恙なく終わったということもあって、話題になったトラブルもそれほどなく。
話の中でコミケに仕事で来る人の話が出る。仕事、といってもバイトであったりして、コミケがどんな場であるかもろくに説明されずに来る人がいたりするらしい。強い日差しに当てられてやけどになってしまった人や、体調を崩した人がでたりということもある。
企業スペースや、同人誌の仕入れで来る人がいけないというつもりはないけれど、個人の思いだけでなく金銭がからむだけに面倒な問題も生じるのかな、と思ったりした。

十八日

朝から山登り。母上と相方と一緒に高尾山へ。
前日のうちから予想がついてはいたが、やはりきっちり降雪があり。天気は良かったけれど足下が滑りやすかった。コースは高尾山口〜六号路〜琵琶滝〜二号路〜表参道〜薬王院〜山頂〜稲荷山コース〜高尾山口の順。
雪化粧した高尾山は初めて。足下のことは登りは比較的気にならずに歩けた。六号路は谷あいということもありかなりしっかり雪が積もっていたけれど、歩く人もあまり多くなく、綺麗な雪道を歩くことができた。
琵琶滝のところから急な道を上って表参道へとショートカットする。自然研究路にもなってないややマイナーな山道を通っていくところ。表参道へでるまでは全く人に会わずに過ぎた。
薬王院へお参りし、山頂へ。お弁当を食べて山下りして、全行程が三時間半程度。前回ほど膝が笑わなくてすんだのだけれど、これはコースが違うせいかもしれず。歩きにくさは今日の方が上ではあったのだけれど。

夜、FreeBSDマシンとiBookの接続を再挑戦。結果的にはFreeBSD側のrc.confでのFirewallの設定をopenにし、NICの設定を(IP addressを振るのでなく)DHCP参照とすることで外部への接続が可能になったのだけれど....なんでIP address設定じゃだめなんだ?ちょっと謎。MacOSXってDHCP標準装備だったっけ?
MacにNAT機能がデフォルトで装備されている恩恵をこれで遺憾なく発揮できるようになったわけで、まずはめでたい。Macをルーター代わりに、WinとUnixをつなげることができた。

十九日

朝から雪(炸裂)。こんな日はやはり出足も悪く。昼近くには天気も落ち着いてきたせいか患者さんたちも増えた感じ。
今やっている外来は何でも診るのだけれど、振り分けをする看護師さん達にとってみればベースの専門別に多少の振り分けを入れる。──というわけで、気がつけば透析導入必要なレベルの尿毒症の患者さんの対応をしていたりする。朝礼で空床ゼロという話を聞いていたものだから、あちこちと転送先探しの電話をかけ続け...六件断られる。念のため、と思いつつ当院の入院係に確認すると「あ、ついさっき一床空きました」思わず「そこもらった!」と叫んだのは言うまでもない。

二十日

今週からは救急当番もバックアップ役となる。
呼ばれたのは在宅で中心静脈ラインが抜けたため再挿入になった人とか。それほど忙しくなく。

二十一日

朝からカゼ。咽頭痛。少し寝坊していく。
できるだけ消耗しないようにしつつやらなきゃいけないことはやっていく。夜には面談が三件も入っているし。午後は臨時で救急当番を頼まれるし。はぅ。

二十二日

まだカゼの余波も残りつつ、少し体調はいい。
そんな状態ではあったけれども当直。しょーがないのでできるだけ寝る。(爆) 早い時間から一眠りして、夜回診をまわっていくつか対応した後で布団にはいる。呼ばれるまでは寝てやる、と思っていたら、あんまり呼ばれないまま時が過ぎて。ラッキーといえばラッキーか。

二十三日

朝方救急室から呼ばれて、さて入院かと思いきや、患者転送のため外来を診て欲しいとのお言葉。──この時何が辛いって、声が嗄れてたんですな。外来では必然的に喋らなきゃならず。二人だけだったけど結構辛かった。

で、その後は往診とカンファレンス。どっちも喋らないと話が進まない。(爆死) 仕事の中身として喋ることってのは、一般臨床医にとっては大きな比重を占めていて、それがうまいか下手か、きちんとできるかってのはかなり重要だったりする。まさか全部筆談でやるわけにも行かないしねぇ。

二十四日

午前中は病棟見つつ透析当番。ひとり緊急透析が入ってきたりして。
気がつくと透析室は満杯で、午前午後と透析していたりする。新規導入やら手術目的やら他の病気の治療目的やらさまざまではあるけれども。
夕方からは循環器のカンファレンス。外部の先生を招いて行うカンファレンスになぜわたしが、といえば、以前のヘヴィ級不整脈のケースのプレゼンテーション。思ってもいなかった鑑別疾患が上がってきてはぁと感心するばかり。──こんなんじゃまずいんだけどね。

二十五日

日中は妹の引っ越しの手伝い。
なんでも契約更新にともなって引っ越すかどうかを考えて一応不動産屋を回ったらいいところがあったよし。──でもその"いいところ"は、家賃こそ安いけれども階段が狭くて荷物は入れにくい。大きな衣装箪笥はけっきょく階段を通して入れることができず、ロープを使ってつりあげて外廊下に入れる羽目になる。
──しかし、「ロープと二階まで届くようなはしごはあるか」と聞かれてあっさり調達できてしまううちの実家ってば....不思議な家である。

夜はglobal.sharminの新年会。気がつくと未来人さんとゆきえもんさんに医療相談してたような気がする....しかもカゼで嗄れた声で(爆)

行き帰りで「沙羅は和子の名を呼ぶ」(加納朋子/集英社文庫)、「麦の海に沈む果実」(恩田陸/講談社文庫)を読了。
わりと普段文章のタッチが軽いライトノベルを読んでいるけど、こういった文章と世界がしっかりしている作品も読んでいて楽しい。「麦の海〜」なんかは、この作者独特の幻惑されるような世界が面白い、と思う。

二十六日

外来。カゼとかカゼとかカゼとか。(爆)
インフルエンザらしくはないものの、不快なことに違いはない。カゼは基本的にほっといても治る予後良好な疾患ではあるけれども、まれに肺炎になっていたり扁桃腺炎になっていたりするものもあるし、症状は不快だし。かくして外来は繁盛する。

二十七日

夜から当直。ICUにひとり入院。進行がんを抱えてターミナルケア的管理をされている最中に心不全・心筋梗塞疑い。
心筋梗塞となれば心臓カテーテル検査を行った上でPTCA(冠動脈形成術)を行うのが基本的な治療戦略になるのだけれど、高齢の進行がん患者にそれをやる意味があるのか、という問い掛けはある。苦痛を緩和するだけならモルヒネでもいい。
家族と話しながら血管拡張剤と酸素の投与を開始。他に抗凝固剤の投与も考えられた(これもスタンダードな治療)が、貧血が進行して少量ながら出血が続いていると思われる患者に使うべきではないと考えて投与せず。(外来担当の先生は使ったほうがいいんじゃないかとアドバイスをくれたが)
薬には作用と副作用があるということ、それを踏まえながら薬を使うのは難しいと感じるのはこんな一瞬だ。

二十八日

朝、出勤してきた循環器科の先生に昨日の患者さんのことを相談してみると「貧血だと詰まりにくいけどねぇ....」とのこと。血液検査でも心筋梗塞は否定的とのことで、ちょっと安心。

患者さんは多いのだけれどここのところ出入りが少なくて落ち着きかげん。──でも、午後からいちばん長期入院になっている人が発熱。肺炎らしい。酸素が足りないのはいいとして、二酸化炭素が体内貯留してきている。本来呼吸でいの一番にでていくべき二酸化炭素がたまってくるのはあまりいいサインではない。
はぁぁ。

二十九日

たまには仕事以外のネタで。(平日だけどね)。
「ARIEL(20)」(笹本祐一著/ソノラマ文庫)読了。これにて「ARIEL」シリーズ完結。
明るいマッドサイエンティストは好きです。岸田博士も天本教授もいい。そして手下たる研究所員のAさんBさんもいい。そして、彼らと丁々発止やり合う河合美亜や岸田和美が楽しい。まだ読み返してないけど、きっと読み返し始めたら一気に最後までいけるだろうな。
そして、マッドサイエンティストたるもの、他人の犠牲を省みてはいけないわけです。そういうわけで、哀れ犠牲の山羊とされる岸田絢は不可欠な人材だなと思うわけです。がんばれ永遠の受験生。(笑) 最後には受験生の肩書きが消えていたようなのがなによりのハッピーエンドかなあ。
そういえば、途中で出てきた未来の絢──彼氏連れだった──の説明はあんまりついてない気が(爆)

三十日

午前中往診。少し時間の余裕があるかな....と思いつつ回り始めたら、最初の患者さんで一時間かかる罠。それでも普通の時間に終わったけど。
最近腎臓内科担当患者が多くて回診は非常に時間がかかる。三時間もやってると....集中力も落ちてしまうわなぁ....。

三十一日

ゆっくり起きて、ランチを食べに外出。
その後で物件巡りパート2。以前と同じ物件が出てきたりするのはご愛嬌、か。紹介を受けながら思ったのは、やはり売るにはメリハリが必要、ということ。物件ごとに力の入れ方が違っていて、「ここがたぶんこのクライアントにはツボにくる!」と思っているところの説明はかなり力が入っていた。やっぱりいいのをずらっと並べれば売れるというようなものでもなくて、見せ球やカウントをととのえる球を混ぜつつしっかりと決め球を用意する、というような構成が必要なのかもしれない。

夜は「解夏」観賞会。
「精霊流し」に比べて、話のまとまりやテーマの明快さは「解夏」の方がずっといい。原作にかなり忠実に映画化しているけれど、映像表現ならではの演出もあり、さだまさしファンがにやりとするようなシーンもあって、堪能することができた。
帰りがけ、ラストシーンは果たして実際に見えた像なのか、それとも心の中で結んだ像なのかが相方と話題になった。最後に隆之が見たかったもの、それが見えたにせよ見えなかったにせよ、素晴らしいラストであったと思う。
客席は予想以上に年齢層が若くて、それもうれしいことだった。ある意味地味な、でもしっかりした映画が評価されるようであって欲しいと思うから。  


Written by Genesis
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