歳時記(diary):六月の項

一日

午前中は救急外来。少し抜けて骨髄穿刺してからお仕事開始。

二日

診療所の日。検査データチェックない日なので夕方をスライド作りに充てる。締め切りが結構近い...。

三日

明日朝締め切りのスライドプレゼンテーション仕上げるのに苦労する。もっと勉強すればもっといいものになりそうなのだけれど、直しどころもよくわからない感じで、放擲するような感じで提出に。

四日

総回診にケースカンファレンスと無難に終えて。

五日

透析学会にお出かけ。朝一番は自宅で在宅血液透析のお話をオンライン聴講。それが終わってから学会会場へ。ついてみるとまあがらんとしていること。普段と同じパシフィコ横浜を使っているので人口密度の低さが際立つ感じで。
オフライン学会で良かったなぁと思うのはポスターセッション眺められたこと。ポスターザッピングはオンラインではうまくできなくて、これはメリットだと思う。3Dメガネ使ってバーチャル学会会場なんて大技でも使わないとこれは難しいんじゃないかな。
帰って来てからプロセカ。"1"と"Just Be Friends"でmaster解放。

六日

朝一から透析学会へ。
ポスター貼付を見届けたところで、会場うろつき回るのも疲れるのでオンライン聴講がまとめてできるホールへ腰を据えようと移動する。大ホール入ってみたらまぁ人がおらず。電気もついてて告知の映像は出ているのにしんとして人もほとんどいない大ホールってのはなかなか終末感が漂っていて面白い。
結局ポスターをひとわたり眺めたところで帰ってきた。それなりには堪能。

七日

夜はオンライン講義。結構遅い時間だったので少し眠くなりながら最後まで。

八日

救急は昼前から結構忙しくなり。終わってから腎生検に急いで。

九日

今週は忙しい診療所。一人癌の末期の人がいたりして、苦痛緩和を考えながら薬を選ぶ。さて、どこまでどんなふうに頑張ってもらうか。

十日

外来がきっちり予定が詰まっていて飛ばし気味に。

十一日

twitterで回ってきた、ワクチン接種現状程度だとシミュレーションでは8月には再度緊急事態宣言って報告にうげっと思う。高齢者に打つだけじゃ3割が打つのがやっとではあるのだけれど、それでも再流行してくるんだコロナ。しぶといな。

十二日

土曜出勤。Duty少なかったのでのんびりお仕事。
帰ってきてからCO2モニターをネットで物色。換気重要ってことでどこもかしこも窓開けてるんだけど、具体的に換気量がモニタリングされてないんだよね。所によっては二十四時間換気があるのに窓がフルオープンなところもあって。スタッフルームなんかはそれなりに人も集まるので密は避けたいと言うのもわかるのだけれど、暑くもなるし換気量モニタリングしながら窓の開け閉めした方がいいんじゃなかろうかってことで制度を考えながら選ぶ。NDIR方式でCUSTUM CO2-miniをセレクト。楽天とアマゾンで見てたんだけど、楽天のショップは結構製品の品番とかメーカーとかの情報を書いてないところが多いのかな。良さげかなと思ってメーカー調べようとしても不明、ってことで放擲したことが何度か。

十三日

午前中で娘の学校保護者会in Zoomが開催。終わってから電車で都内へ。わかつきめぐみさんの原画展。娘に話を振ったらノリノリで参加。
東京生まれ東京育ちのくせに東京駅降りたら高層ビルにいちいち驚いているのはどういうわけか。おのぼりさんモード全開。
原画はやっぱり良いですね。「ONE WAY」見られて良かった。

十四日

腎内科への入院依頼が今日もあり。こんだけ集中すると人手が足りない....

十五日

午前救急。ちょこちょこと患者さんはきており。そういえばコロナワクチン接種後のアナフィラキシーは全くみていないけれど、造影CTのあとの造影剤アレルギーはこの間何度かみたなあ、とか。

十六日

診療所の透析回診。昨日届いたCO2モニターを持って行ってみる。詰所は人が少なければ800ppmを下回るのだけれど、人が集まってカンファレンスしていると上がってくる。人が集まったら窓開け、という感じかな。
手待ち時間で「裏世界ピクニック6 Tは寺生まれのT」読了。

十七日

研修医回診中にCO2モニター動かしながら過ごしてみたら、結構広めの会議室に7-8人だとドア開けておけばセーフだった。これなら冷房にそれほど負荷をかけなくてすみそう。
午後外来は人数少なくても喋りが長くなった...。

十八日

午後カンファレンスもそこそこに電子カルテ委員会。システムの調整、設定変更などの検討なのだけれど、死亡診断書に押印廃止・自署に、って話をどうするかが話に。
「電子カルテで作った死亡診断書に医者のサインをしてもらうしかない」との委員長の御託宣。でも電子カルテって遠隔でも書類が作れたり、目の前にプリンタがなくても書類が作れるのがポイントなんだよね。そもそも手書き書類であることを前提としているような自署って仕組みと電子カルテとの相性が悪い気がするんだが。電子カルテの中では本人確認して記載の真正性は確保されているのだが、外部に出力する書類の中でそれをどう証明立てるか。
ぼそっと「河野さんも余計なことするよね」といっておられた委員長先生、お言葉が....。

十九日

腎学会総会。
教育講演で補体の話を聞いたのだけれど、古典経路・第二経路・レクチン経路とかそもそもの発生の歴史から話が始まる。「ホヤとか古い動物から補体はあります」とか語られる先生はいい意味で研究に入れ上げている感じで割と好きな感じ。聴きながらふと「働く細胞で白血球さんへの指令は補体系関与してるはずなんだけどオプソニン化とかあんまり出てこないなぁ」とか余計なことを考えていた。

「不見の月 博物館惑星II」読了。前作とは主人公が変わってるけど他はあまり変わりなく。芸術と人間とのありようを色々考えてしまう。
すっかりプロセカ脳になっているわたしは「不見の月」のエンディング読みながら東雲絵名と父親との関係を思い出していた。

二十日

腎学会総会続き。今日は保存的腎臓療法(CKM)のことを聞く。いってしまえば透析など腎代替療法を実施しないで人生を仕舞う、看取り対応の治療方針だが、高齢化、合併症の多い慢性腎不全患者の増加を踏まえると、この対応を望む人、この対応が望ましいと思える人は少なくないだろう。問題はその対応で良いと患者さんが願っているのかどうなのか。「ただ一つの真実は、本当に大切なものは隠してしまうという人間の性の中に」("不見の月"菅浩江/ハヤカワ文庫)

二十一日

夜は当直。入院ベッド厳しいので診られる範囲の患者さんを、という感じで。守りに入るのはあまり気分の良いものではないのだけれど。

二十二日

当直明け。
病理室の顕微鏡システムをちょっとチェック。鏡視画像を出力するカメラがついているのだけれど、それを付属している古いPCではなく別なものに出力できないか検討。最大のネックは出力ケーブルがIEEE 1394bであるところか。他の形式はつながらなそうなのでFireWire800→ThunderBoltの変換をかけるか、1394b同士で繋げるようなパソコンを別に用意するか。....家に放ってあるMacMini Late2012がFireWire800搭載だった気も。

二十三日

診療所の日。処方その他でバタバタと。

二十四日

仕事終わった後職場でちょろっとプロセカ話。
プロセカのストーリーでちょっと気になっているのは、登場人物たちの「母」の存在感が非常に希薄なこと。多分母の存在感が一番強いのはまふゆの母だと思うけれど、それでも立ち絵もないせいかキャラクターとして存在感がある気がしない。代わりにといってはなんだけれど、父親の姿は比較的強いと思う。主人公の良き理解者という印象がある杏の父、こはねの父のほか、主人公が超えるべき壁と位置付けられていそうな東雲父、青柳父。宵崎父は主人公のトラウマそのものだし、えむは父と初め対立しつつイベントストーリーで理解が進んでいる。シナリオライターはこの先どんな話を盛り込んでくるのかなぁと思いながらプレイしている。

二十五日

夕方研修医を中心にレクリエーション企画ということでクイズ大会が。会食なしで楽しめる企画、ということでこの形に。それなりに楽しんで、終わってからオンラインレクチャーを二時間がっつり。

二十六日

土曜出勤して当直。
そろそろ高齢者のワクチン接種が進んできて、ひと頃よりはコロナ患者も減っているということで、コロナじゃなさそうな体調不良が救急受診では多い感じ。とはいえ疑うべき病気は多いのでなかなか気が抜けない。

二十七日

当直明け。帰って昼寝してプロセカやって「スーパーカブ」アニメを見て。
夕方少し文章書き物。

二十八日

昼過ぎ研修指導者会議ということで4月から仕事を始めた研修医の指導の現状について意見交換。おおむねみんなよく頑張っている、というところだったのだけれど、指導のあり方とか情報提供ってところで、紙に印刷した資料配るよりデータ渡した方がいいんじゃないか、もっといえば指導医と研修医が情報共有できるクラウドとかビジネスチャットとか使った方がいいんじゃないかという話をしたら、「でもそこに指導医から情報が溢れすぎると良くない気がします」と。確かに。
指導側はついついあれもこれもと田舎のおもてなしのように次々と出し過ぎてしまうことがあるからなぁ。研修医の一人にこれ面白いよと渡しておいて、確かにいいなと思ってもらったものだけ共有するくらいでもいいのかもしれない。

病理室の顕微鏡の出力先を変える件、MacMiniのFirewireにケーブルはつながったもののデータが読めない。デバイスドライバがないのかも。
となるとあとはHDMIでディスプレイに出力しているから、HDMIのキャプチャーを用意してUSBでMacに流し込む手だろうか。病理の先生に聞くと画質はそれなりに重視したいらしいので、とりあえずI-O dataのGV-HUVCを買ってみる。

二十九日

夕方研修医向けに文献検索についてでレクチャー実施。反転授業の形式で、事前課題出してみたらちゃんとやってくれていてすごい、と感動。

三十日

診療所の勤務。たまには、ってことで行きの道中で牛丼買ってお昼ご飯にしてみる。しっかしあさに食事買っていけるような店ってコンビニと二十四時間営業の牛丼くらいしかないのな...。
隙間時間で「歓喜の歌 博物館惑星」を読み進める。


Written by Genesis
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