歳時記(diary):十二月の項

一日

透析当番しつつ、病棟患者少ないので片づけなど。
艦これE5乙は基地航空隊用に二式大艇がないとなかなかつらい感じで。秋津州掘るのはいいのだけれど、E3は結構きついマップなんだが。

二日

来週のケースカンファ担当ということで考察の準備。

三日

朝ちょっと病院に行って、午後実家のパソコンの面倒見て。
Windows10をインストールしたので、標準のWindowsメールに過去メールを登録しておこうとしたらなんだかややこしくて進まないので、ThunderBirdにメールソフトを変えてしまった。

艦これ秋イベントは、長門陸奥飛龍蒼龍赤城加賀/初月阿武隈北上時雨妙高Printzの編成でE5乙ラストダンス挑戦、ボスまでたどり着いたら一発クリア。長門の初弾が弾着射撃で戦艦棲姫へ、プリンツオイゲンの射撃が駆逐古姫へ、ともにワンパン撃破。結局夜戦すら要らないワンサイドでS勝利に至った。
さて、E3乙を掘っている余裕はあるだろうか。

四日

昼間は子どもにつきあってトランポランド。どうもWeb動画で紹介されていたらしく結構混んでいた。
夜はそのまま当直へ。

五日

当直明け。
割と順調に仕事が終わって帰れたのはよきことかな。

六日

仕事終わった後で「この世界の片隅に」の上映を観に行く。ポップコーン食べながら二時間ゆっくり映画の世界に浸った。
戦争の時代を描く作品ではあるのだけれど、戦争そのものは少し遠くにあるような気がする。すず一家の生活に、さまざまな形で影を落とすようにその存在がにじむ、そんな気がした。

七日

一人仕事でばたばたばた。ケースカンファの仕込みなども有り。

八日

午前透析午後外来とタイトなタイムスケジュールで。
だんだん外来管理数は増えているんだけど、当然診きれる数って限界があるわけで。一方で医師数は不足気味だから、なかなか仕事にあぶれて自己改革を迫られる医師って多くないわけだ。そう思うと、医師数過剰になるのはどこが問題なんだと思ったりはする。問題のある医師を退場させようと思えば、まずはちょっとあまりぎみなほど養成しなければならないと思うのだがどうだろう。

九日

謎の痛い苦しい患者の対応に思い悩む。何でこの症状だよと思案投首。

夜はケースカンファレンス。お題はネフローゼ症候群ということで。

十日

ちょっと早めから土曜出勤。

十一日

「ユケ、鉄路」(早狩武志/カドカワノベルゼロ)読了。
鉄道版"図書館戦争"とでもいうか、"入域許可証《パーミッション》"がないと旅行が制限される日本を舞台に、夜行急行「北星」の運行を支える特別車掌隊と、強制的な検問を行おうとする鉄道公安隊や群庁警備部の駆け引きを描く長編。
キィになるのは、「生まれ育った街から移動するには政府からの許可が必要」という「ふるさと振興再生法」の規定と、それによって導入された一種の旅券である入域許可証。"あくまで努力義務"だが"ほぼ強制"という設定がいかにも日本ぽいという気がする。現実の"北星"は上野-盛岡間の急行だけれど、この作品では諸般の事情から上野から新発田・村上とまわり、秋田から青森を経て札幌行きになっている。
作中では時に隔離政策のありかたについて登場人物が意見を交わす。素朴な感情として知らないところに旅をしてみたいという気持ち、一方で政策としてのゾーニングの是非。登場人物の一人はPKO部隊員として紛争地域に赴いたことがあるという設定から紛争地域でのありかたにも話は及ぶ。
強制的な区域分け、移動の自由の制限は時に有用かもしれないけれど、永続的な政策としては副作用の方が強いようにわたしには思える。築いた壁はやがて崩れる。そんな気持ちになりながら読み終えた。

十二日

そろそろ年末もにらまないといけない時期で、今年の仕事は今年のうちにと思いつつ、ことしのうちにおわらなそうな仕事も舞い込んでくるし。

十三日

相方が夜はコンサートということで、少し早めに帰って子どもたちと晩ご飯。

十四日

透析当番しながら紹介患者の対応とか。

十五日

透析診て午後は外来で。相変わらず激混み外来。

十六日

外来から入院依頼。軽いうっ血性心不全に肝腫瘍精査。どっちも入院しなきゃいけないようなものじゃないですがと言ったら、いろいろ調べないといけないので..と。でも検査は一通り外来で終わっているんだけどなあ。
わたしはこういうケースは主治医機能の不足なのだと思っている。主治医がいて、ある程度自分でマネジメントしようとすれば別に入院の必要はないことは決められるし、検査の順番を1つずつ決めてやっていけばいいだけになる。でも、取り仕切りを誰かに頼もうとすると、まとめてみるのはそれなりに面倒なので避けられやすいという傾向がある。主治医を決めるために、入院させて担当した医師に後のことはお願いと投げるために入院を、そんな印象を受けた。

十七日

病棟のナースコール機が更新されて。「あれ、『ここさけ』のテーマソングが聞こえる」と思って、よく考えたらこいつは元曲があるんだった。over the rainbowが聞こえてきた、とするべきなんだろうなきっと。

帰ってから息子のリクエストに応えるべく「マインクラフト」のインストール。……iPadで動画を観るようになっていて、遊びたいらしいのだがいったいどこでこのゲームを知ったのやら。

十八日

午後子どもたちと歯医者に行って、その後は当直。

十九日

明け。
関節が痛いという高齢者について午後相談が来る。予定入院にしましょうかとお話して入院精査方針で。

二十日

昨日は当直明けだったんだけどなぁ。(sigh) 本日在宅訪問診療当番医にてお泊まり。

二十一日

明け。病棟診て透析診て。まぁいつも通りに。

二十二日

夜は病棟の忘年会。ちょっと人数少なめだったけれど楽しく飲めた。

二十三日

祝日出勤。透析対応して患者面談して。

二十四日

土曜休み。なんだか全体としてはだらだらしているうちに終わってしまった感じが。

二十五日

子どものリクエストに応じてトランポランド。駐車場整理のおじさんも立つようになって繁盛している様子。入場制限も実施しているよう。
そのあとはにいざ温泉。お風呂に浸かりながらふと労働組合運動のことを考える。ブラック企業大賞に電通が選ばれたのだけれど、電通の労働組合からみたら「企業のやりたい放題を許してしまっていた」ということで、これも不名誉なことではあるとおもう。さて電通の労働組合はどんなかなとWeb逍遥してみると、電通労働組合は広告労協の中心的な組合のようで、現広告労協議長は電通労働組合出身のようす。しかし、どんな活動をしているのかはちっともWebでは見えてこない。企業の不正義に対してきちんと抗議しているように見えないのだが、そういったことも過労自殺に至った一因なのではないかと思ったりする。

二十六日

夜は当直。数は少なくて落ち着いていた。

二十七日

夜は集中治療室の忘年会。二次会行って三次会行って。
ムラが少ない、と言われる。うっかり間違えたときに叱られたりされないのでありがたいと。いやケアレスミスは一番撲滅しにくいミスだしね。結果に大きな問題がなければ「次は気をつけてね」というくらいしかないと思うのだけれど。

二十八日

朝仕事を始めてすぐで他院から電話がかかってくる。要領を得ないので直接話を聞いてみると、他院で出された薬の副作用が出ているので診てほしいと。─それは通常薬を出した病院が診るべきもので。そう返したら「電話が話し中なもので」……話し中ってことはふつう時間をおいてかけ直すものなんじゃないのか? 医療処置を実施した結果起きた合併症は、まずはその処置を指示・実施した医療機関が対応し、どうしても対応困難であるならばその旨を踏まえて他の医療機関にお願いする、が常識と思うのだが。そうでないと、リスク対応もできない病院が放り出した患者を他の医療機関が診るのが当たり前というようなモラルハザード状態を引き起こしかねない。まぁ患者に罪はないのでどうにもならなければまったく診ないわけではないのだけれど、診た病院と電話をかけてきた病院とになんだかなぁという感じがした。

夜は医局忘年会。

二十九日

C91参加で早起きして出発。
シン・ゴジラにおける災害対応を論じた「虚構と防災」開会直後に買いに行ったのだけれど、売り切れが早かったようで早めに行っといてよかった。あとは艦これ。坂崎ふれでぃさんの同人誌と、妖精時計さんの小説。最後にMac屋さん漫画。
会場はおだやかでコミケ日和だった。

三十日

実家のもちつき参加。
毎年もちつきで体力つけなきゃなあと思うのだけれど。

三十一日

コミケ三日目。
あまり回るところもなく、げんれい工作室でちょっとグッズを買ったくらいで。
行き帰りで「凶器は壊れた黒の叫び」を読み進める。


Written by Genesis
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