歳時記(diary):九月の項

一日

うっかり「Captain Jack」聞いたもんだから頭の中でぐるぐる回ってる....。

二日

外来が数のわりにはよく回る....。

三日

家族面談をいくつも組んでいる日。医者って喋るのがメインの仕事だよなぁと思う。

四日

夜は会議があったりして遅くなる。

五日

病棟でしこたま問題を抱えている患者さんのカンファレンス。医者一人で解決できない問題なんていくらでもあるけれど。

六日

必死で仕事を終わらせて早帰り。家に着いてみると学童から帰り着いているはずの息子が帰っていない.....一人で帰るのが厭だったな...。

七日

出勤してみると緊急入院が二人もいて軽く絶望感に浸る。幸いそれぞれ軽症だったので面倒な対応はしなくて済んだのだけれど。

夜は当直。

八日

当直明け。……でも日直まである。(苦笑) 幸いあまり忙しくなかったのでほっと一息。
一通り終わった辺りで受け持ち患者に中心静脈ラインの穿刺を研修医とともに。

九日

何が起きているんだか判らない患者の病態の糸口が摑めたような気がする。……でもロクでもない病気っぽいんだよな。判っても全然楽しくなれないという。

十日

朝自転車を走らせながらふと「ディスコミュニケーション」(植芝理一)実写版なんて映画はあり得るだろうかなどと思いつく。内宇宙編だったらそれなりのオムニバスになるかもしれない。

十一日

学会発表の抄録を急いででっち上げた夜。

十二日

夜は当直。
ちょうど病棟急変あって中心静脈カテーテル穿刺をやっている最中にだけ救急車の依頼が来るのはどういうわけだろう。(所要時間20分ほどなのだが)

十三日

明け。朝方呼ばれずに何より。
先日の当直時になんだか判らずに外来フォローになった患者さんが入院していた。大体自分が考えた鑑別疾患の範囲内の病気として診断がついており。それだけで達成感。

十四日

少し病院へ顔を出してから、内科学会地方会へ。研修医の発表の付添だったけれど、恙なく終了。
行き帰りの道中で「菓子フェスの庭」(上田早夕里/ハルキ文庫)読了。

十五日

朝から大雨だったのだが昼過ぎにはだいぶ収まってきていた。
礼服の必要があって、ヒロセオーダーへ。手持ちの礼服は急に葬式が発生したためにやっつけで購入したものなので、いい機会と思って新しく仕立てることにした次第。

十六日

透析日直して、そのまま当直へ。
午後には雨は収まっていたのだけれど、救急車くらいしか来院しない夜であった。

十七日

当直明け。あんまり呼ばれなかったとは言え、そのまま夜透析当番まではちょっときつく。

十八日

ICUで各種透析実施中の人がたまってきて、混乱しそうなくらいで。少しずつ病状安定しつつあるのは何よりなのだけれど。

十九日

午後の内科外来に腰痛を主訴に受診する人あり。……それは整形外科へ、ってだけですまない諸般の事情があるのが余計面倒。

二十日

医局懇親会そのものには出られなかったのだけれど、余っているご飯があるから食べたら、とお触れが来る。夕食用意してあったら申し訳ないなぁと思いながら連絡してみたら、あなたが作った奴しかないからいいよとの返事。……じゃ、食べて帰るか。

二十一日

腸内に住み付いたビール酵母が原因で、体内でアルコールが生成され「自家中毒」になっていた男性とかいうネタを読みながら、"免疫が弱まっている場合"ってたとえばアルコール依存症・肝炎合併状態とかかなぁと思ってしまった。

二十二日

昼過ぎ地元のお祭に行ってみると、同級生(♀)に見つかって引っ張っていかれるわが息子。うむ、いきつく先はヴィルヘルム・シュルツか久城一弥か。強く生きてくれ。
結局そのまま夕方までお祭り見物していた。

二十三日

都内へお出かけ。住宅展示を観て歩く。そろそろリフォーム、という計画を温めているのだが。
帰ってきて子どもの面倒を見ながらすこうし寝倒れたりして。

二十四日

短気を爆発させていた夜。あんまり善くないことだとは思うのだけどね。

二十五日

夜は当直。気候が落ち着いているせいかそれほど混まず。

二十六日

当直明け。
それでいて入院二人あって、カルテ書いて病棟出たのは八時過ぎであったという。

二十七日

多忙。ばたばたばた。

二十八日

後輩の結婚式ということで表参道まで出る。
式自体は滞りなく終了。披露宴で挨拶を頼まれていたので緊張していたのだが、なんとか無難にこなせてほっとした。
結婚式で神父さんが聖書の言葉を引いているのを聞きながら、「交響祭」のジルーネ・ワイバーの台詞を思い出していたりした。

二十九日

結局朝の目覚めは今一つで、寝て曜日にすることに。子供らはしっかり朝起きしてて、特に目覚ましもかけなかったのになぁと慨嘆。
二度寝して目覚めたらもう昼で。残り物でブランチ食べて、洗濯に食器洗いとしていたらお迎えコールがかかる。早いなぁと思いながら車を出して、どこにいるかと聞いたらまだ電車に乗る前とのこと。……書店で「サマーウォーズ クライシス・オブ・OZ」「秘密 season 0」「ヘンたて2 サンタクロースは煙突を使わない」を買い、車の中で読みながら時間を潰す。

「民間公募校長 見直し検討」なんてニュースを呆然としながら読む。三ヶ月足らずで約半数が何らかの問題を起こしているということ、教員から昇格して校長になった人々はこれほど問題を起こしていないのではないかと思うのですがね。
公募校長は任期3年の校長職として採用しているため処分を受けた場合でもほかの職務に就けないのだそうで。降格人事はなしで、戒告・減給・停職・免職のどれか、ってことでいいんじゃないかと。さもなきゃ用務員とか通学路のガードマンとかをやってもらうのでどうかな。

三十日

外来予約数が過去最高で。話もゆっくり聞けやしない....。


Written by Genesis
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