あごを乗せてくつろぐメンメ老い

生き物なんだから、”老い”ていくのは、当然なのでしょうが、どうも、私には突然、やってきたような気がして納得がいかない気持ちでした。
メンメが静かに逝ったその夜、メンメの過去のビデオや写真を前編通して見て過ごしました。するとどうでしょう。たった10年の間にメンメの顔や体に変化があったことがよくわかったのです。あどけない顔から図々しくなったような顔へ、光った毛並みから割れ始めた毛並みへ、まるまる締まったお尻から小さなお尻へ、大きな筋肉で覆われていた太股から薄い細い股へ、何より、下半身がやせて顔の体に対する比重が大きくなっていっているのが、鮮明に理解できました。毎日の暮らしの中では、気がつかなかった体の変化は、確実にあったようです。(途中、ダイエットに成功したこともありますが。)


にんじんを寝ながら食べるメンメ そうして、1年前の8歳の夏、始めて、オシッコをもらすようになったのです。病気の可能性もあるので、検診も受けましたが問題ありませんでした。当然、お尻の周りが汚れ、皮膚病になってきます。メンメの場合は、以前から洗面器風呂に入っていたので、幸い、大事には至りませんでしたが、一応、お尻の周りの毛をトリミングしてもらいました。(そう、お尻の周りだけ、ハゲ状態だった・・でも、すぐにきれいな毛が生えてくれましたが。)
あの頃から、目に見えての”老い”が始まったのかもしれません。
垂直飛びができなくてベッドやソファに飛び乗れなくて悔しそうな顔をしたり、後ろ足で地面をたたく足ダンも久しくしなくなったり、両手で顔を洗おうとするとゴロンとなってしまったり、足で耳をかこうとするとバタっと倒れたり・・・出来なくなっていくメンメを見るのは本当につらいものでした。ただ、本人が、あっさりとその現実を受け止めていたようなので、こちらも見守ることにしていました。それから、数ヶ月経って、片足が利かなくなり、びっこをひき、きちんと座れないようになりました。右足がおかしいと思ったら、翌日には、左足が立たなくなります。ある日は、両足に力が入らなくなり、寝て食べていることもありました(写真参照)。こんなことを繰り返していたのです。話しには聞いていたので「仕方ない」と思ってはみたものの、なんとかしてあげたいと気ばかりあせっていたように思います。万が一、老化現象ではなくて病気だったら・・(以前に大病させてしまった私には自信がまったくないのです)・・ちょっと、心配になると往診に来てもらっていました。そんな私をメンメはどう見ていたのでしょうか。食欲のほうは、メンメの場合、最後まで旺盛で、(メンメは大病の前もギリギリまで旺盛だったのでバロメータにはならないと思っていたけど)”ぐにゃ”とした体形で干し草をバリボリ食べていました。
そうして、うそのように足腰が立ち(といっても後ろ足は”がに股”で。)前足を揃えて体を伸ばし、シャンと座り、まるで少しだけ若返ったように毅然とした態度で数日間過ごしたかと思ったら、ある朝、息を引き取りました。

いつも早死にさせていたうさぎさん達への反省で、メンメだけは最後まで見守りたいと思って、ここまできたけれど、”老い”を目の辺りにして怖じ気づいた私をメンメが最後にかばってくれたような気がします。”老い”とは、いかにも残酷で悲しい現実だけど、ペットとしての尊厳を最後までまっとうするという尊いものであることも確かなようです。

ラッコミュのバリアフリーの記事にも老化現象について書いています。ご参照ください。


2002年4月に旅立ったYUKAさんちのパッチーちゃんの場合を紹介します。


毛並がぱさつき、筋肉がおちてきたパッチー「後ろ足の筋肉が落ちてきたのは、10ヶ月くらい前でした。本当に、最初は「どうしちゃったの?」というくらい、つまずきました。 それですべて、すのこ&サークルにしました。 頻尿が始まっていたので、尿焼けをふせぐには、すのこがよかったのです。
でも、それからしばらくして、いよいよ足の裏の毛がどんどん薄くなりました。獣医さんにいわせると、長年の体重でどうしても老齢になると 薄くなるのはしかたがないそうです。抜け毛にもならないかわりに、新しい毛がはえてくることもないので どんどん、すれる部分は薄くなっていくそうです。それで、ソアホック(飛節びらん)になってきたところで、すのこはすべて撤廃し、サークルで囲った中をペットシーツで敷きつめたところ、今度はペットシーツの重なった部分に足をとられるようになりました。それで、洗えるペットシーツというのを購入して、1枚でも十分な広さを確保しました。これはペットシーツを捨てなくともよく、1枚1700円くらいだったので助かりました。 2枚購入して、それぞれ半分の大きさに切り、4枚を1日2回から3回、とりかえての交代制にしました。(経済的に大助かりでした)

周囲から「人間みたい、仏様みたいなおだやかな顔だね」と言われたパッチー3月くらいから、後ろ足をひきずるようになりました。それでもまだ、部屋中を前足だけでいざって歩いてました。 少しでもストレスにならないように好きな所にいかせました。(おかげで、部屋中、おしっこのしみだらけです)4月になり、だんだん動かなくなってきたのでペットシーツの上に、尿を瞬時に下に通す、ふかふかの毛でできている化繊のマットを通販で買いました。これも、1枚を4分の1に切って、市販の普通サイズのペットシーツくらいの大きさにして それを2枚ならべて少し広くしました。(獣医さんにおいてある「PEPPY」という雑誌の通販です。「ベットベッド」といいます。)
下には、例の洗えるペットシーツをひいておきましたので 毎日の洗濯ものがものすごかったです。 でも、本人が動けないので、下をつねに清潔にしておくことで かえって、今までより、尿焼けがふせげました。 皮肉なものですね。 そのあと、2週間くらいで前足が動かなくなり、それから3日くらいで亡くなりました。
つらい現実ですが、最初に説明をきいていたので 動揺もなく、「きたか」という感じで どんどん生活環境をかえてあげられてよかったと思ってます。 病気ではなく、本当に人間の80才くらいからの老い方と同じです。でも、うさぎの時間は早いので、飼い主の自覚と覚悟が必要だと思いました。できれば体重を常に計れるといいです。食欲が以前よりでてきている、ということは どんどん栄養が体外にでてしまって 本人が危機意識をもっているからだそうです。そうなったら、できるだけたくさん、常に食べれる状態にしてあげたほうが良いそうです。うちは若いころの5倍くらい、食べてましたが 1,8キロあった体重は最後になって1,3キロをきっていました。 それでも、亡くなる前日までにんじんを食べていました。腎機能・肝機能がどんどんおちてきていて、すでに血液検査をしようにも
、針より血管が細くなってしまっていて採血ができませんでした。 それで最後のころは、サプリメントのようなお薬をずっともらっていました。
でも、毎日お尻をあらいながら、パッチーに話しかけ、 顔を近づければ、ずっと舐めていてくれて、ここ半年の彼は本当に赤ちゃんのように甘えてきて それはそれで至福のひとときでした。本当に、最後の一月くらいは、心が通じ合うというのか、なんだか静かな、おだやかな、淡々とした日々でした。」