闘病記
ある朝、メンメがベランダに出ようとしない。 毎日の楽しみのひとつなのに・・・?
食欲もいつもよりは、少ない程度だったが、別に気にする程ではなく、
うさぎさんだって、たまには、気の向かないこともあるのだろうと
勝手な推測をたて、外出した。夜、帰宅すると、まるで、餌が減っていない・・
メンメは、元気そうだが、何か、いつもと違う空気を感じる。
夜中まで、様子を見ていたが、そのうち、じっと丸まり動こうとしない。
よーく、観察してみると、おなかが、チャポチャポ鳴っている。
私の中で、緊張が走る。
すぐ、主治医の先生に相談したところ、
すぐ、連れてくるよう言われる。触診の後、レントゲンを撮ってみる。
明らかに、胃の中に、異物か、空気がたまっているという。
あ−・・以前、胃に食物がつまって若死にしたパンダうさぎを、思い出し、
胸に痛みを感じる。今度は、あきらめないぞ、と自分を励ます。
とりあえず、注射で、様子をみることに。その夜、寝ずに観察していた。
これが、メンメとの闘病生活の始まりだった。
AM5:00、耳も鼻も真っ白になり、体が固まっている。
お腹も相変わらず、鳴っている。
やばい・・・すぐ先生に連絡(たたき起こしてしまった。)
連れていく。小さな生き物は、症状が出たら、一刻を争う。

手術
先生のすすめで、すぐ、異物をとる手術をすることになる。
黙々と手術の準備をする先生。感謝、感謝。
手術が始まるまでは、ひたすら、メンメを励まし続けた。
もしもの時は、それは、この子の運命だ。と弱気になる。
どうなっても大丈夫なように、自分の気持ちをごまかしている自分に
嫌気がさす。あ−、お願い。涙が出てくる。
先生の助手を勤めてくださる方が、到着。いやな顔ひとつせず、
病院に飛んで来てくれた。以前の病院は、24時間診療とうたっていても
うそだった。AM7:00、手術開始。がんばれ、メンメ。
手術には、立ち会わなかった。祈るだけ。
1時間ちょっとで、手術は、無事終了する。
麻酔のさめかかったメンメを見舞う。意識がさめた時に、安心させてやりたい。
毛玉
胃にあったものは、”毛玉”だった。パンパンの状態で、胃液が充満し、
ポチャポチャと音をたてていたらしい。
今年は、抜け毛がひどく、例年より、手入れをしていたのに・・?
毛玉が、平気な子もいるらしいが、めんめは、4年間ためていたのだろうか
これからのために、「毛を溶かす薬」をもらう。
とにかく、手術は成功した。全身麻酔をしているし、
「後は、メンメ君の体力に依ります。」と言われる。
ショック死なるものもあるのだそうだ。一緒にがんばろうと決意する。

看病記
仕事をすべて、家に持ち帰り、メンメの様子を四六時中、
見守りながらの生活が、10日ほど続いた。
手術後、丸1日は、何も食べれないので、キャリ−バックで過ごさせる。
遠赤外線のスト−ブ(これは、傷にいいらしい)をあて、
夜は、何か、変化があったらと怖くて眠れない。少し、ウトウトすると
メンメが死んでるのではないかと、飛び起きる。そんな連続だった。
どうして、こんなに真剣になっているんだろう。
過去のうさぎさん達への申し訳ない気持ちもあった。
メンメを飼う時、8年以上は、寿命を全うしてもらおうと目標をたてていた。
もちろん、情もある。いやいや、インターネットに載せてる意地かな
でも、メンメの運命なら、きっぱり、あきらめて・・
頭の中で、冷静になろうと努めた。
無事、朝を迎えると、寝不足のそんな私をよそに、
メンメが、「のどが渇いた」といった。えっ。うれしい。
用意しておいたりんごを、口元にもっていくと、食べる食べる。
あ−・言葉がつまる。ダメダメ、まだ、油断してはいけない。

やっぱり、野菜!
少しづつ、野菜をあげてみる。野菜なら、なんでも食べた。
驚いたことに、元気な時にあれだけ食べていたペレット類は
一切、受け付けない。逆に、あんな大嫌いだった人参を食べる。
水っぽいものが食べたいのでしょうか?やっぱり、野菜なのね。
これからは、なるべく、野菜もあげるようにしよう。

事件
手術の次日から、6日間、毎日、点滴と注射を打ちに病院に通うことになる。
それでも、日に日に、元気になっていくメンメが、うれしい。けど、怖い。
油断してはならないと自分に言い聞かせる。
事件が起きた。順調と思われた経過に落とし穴があった。
メンメが、術後、2日目にして、お腹の糸を噛み切ってしまったのである。
気をつけていたつもりが・・
又、全身麻酔のもと、縫い合わせるはめに。
そして、カラ−をつけることになる。これが、大嫌いなメンメは、
かなり抵抗したが、大きなバンソウコウを貼るよりは、治りが早いはず。
ここは、鬼となろう。
ところが、このカラ−のおかげで、3−4時間に一回、カラ−をはずし、
厳重な監視のもと、食事をあげ、食ふんを食べさせるよう、しなければならなくなった。
猫用のせいか、少し大きくて重い。これは、うさぎさん用に耳の穴のあいた
カラ−とか、かなり改良の余地がいるなあ。
かわいそうに、一生懸命の洗顔も、毛づくろいも、カラ−を舐めるに終わる。
元気になるうち、イライラが爆発し、カラ−ごと、ケ−ジにぶち当たったりする。
メンメの好きな鼻の頭を、”なでなで”すること30分、ようやく、落ち着きを
戻し、あきらめた風に地べたに座る。夜中もこの調子で、カラ−のはずれる
10日後まで、私の細切れ睡眠が続き、慢性寝不足状態に陥った。
6日目くらいから、先生が、私の体の心配をし始めたのが、おかしかった。

ハリ治療
実は、まだ事件は起こった。カラ−をつけた次の日、何も食べようとしなくなったのだ。
やっと、これで、元気になれる。と確信した後で、体から力が抜ける。
ここは、ふんばって、又、病院につれていく。
触診したのち、突然、大きめのハリをだし、メンメのお腹に位置を決めては、
グサと指していく。お腹の周り、5−6カ所さしただろうか。
驚いている私を見上げ、「ハリ治療です。これで、胃が動き始めると思います。」と説明される。
膀胱炎で、漢方治療を勧められた時も驚いたが、ハリ治療とは。
でも、そのかいあってか、3−4時間もしたら、モリモリ食べ始めた。すごい!

抜糸
カラ−のはずれるのを、一番待っていたのは、私だったかもしれない。
はずれたときは、肩の荷が、おりたようだった。もちろん、メンメは、
何事もなかったかのように、はずれたれたその日、一日中、毛づくろいばかりしていた。
考えてみれば、餌を探す必要もないし、これがメンメの唯一の仕事なのだ。
それにしても、ああ、毛を食べるんじゃない、毛玉が・・
おかげで、2日後の抜糸時には、半分くらい糸が切れていた。

傷跡
それにしても、きれいな傷跡だ。
1ヶ月近い今では、毛が少し薄いくらいで、ほとんどわからない。
食事も今では、野菜より、ペレット類のほうがいいみたい。
完全に、以前の元気を取り戻しています。私も何事もなかったように仕事をしています。
それにしても、あ−もう。メンメッ!今日もオイタの毎日です。

1997.04.10 から 1997.04.23 の闘病記録でした。