ISIZE USER COLUM(133ch)Backnumber 19990625 by J.Taniguchi(jtn@tama.or.jp)

祝!しまなみ海道開通 しかし...

対岸に陸地が見えるのに,目の前の川や海峡を渡れなくてそこに行けないというのは案外くやしいものです。特に,その障害が大きければ大きいほど思いは募るというのはレンアイと同じかも...(笑)。

そんな想いが通じたのか,いよいよ本州と四国を結ぶ第3の橋が今年の連休前に開通したというのを御存知の方も多いかも知れません。一番東のルート上にある明石海峡大橋が海峡をひとまたぎしているのに対し,今回開通した「しまなみ海道」は尾道から向島,因島,生口島,大三島,伯方島,大島を飛び石のようにつないで今治に至るというのが特徴的。

ところで,総務庁の調査によると,この橋を含めて本州と四国を結ぶべくがんばってきた本州四国連絡橋公団が債務超過が7,242億円なんだそうです(1996年度末時点:ちなみにこの額は東京湾アクアラインが約半分作れる額)。

1979年以来の赤字続き,しかも100円の収入を得るために211円の経費がかかるって状況は今後何とかなっていくのでしょうかね。

予定では4兆7,158億円の未償還金(借金)を2045年に償還完了させる(返済を終える)ことになっているらしいのですが,これとて,政府の追加出資1兆1,859億円と交通量の飛躍的増加を前提に計算している上に,返済額の後年度負担率を高めた返済計画になっているそうで...。

なんだ。要は親がかりで家買って,しかも当初だけ返済額を抑え目にしている「らくらくローン」を組んでるようなもんじゃないですか。住宅ローンが原因で自己破産な人が急増なんて新聞に書いてあったりすると,ついつい余計な心配をしてしまったりするのですね。

それにしても,ツーリングのプランを練ったりすると,本州と四国は1本でいいから,四国と九州に1本かけておいて欲しかったなぁ〜といつも思うのです。どのくらいのニーズを見込んで本州と四国の間に3本も橋をかけたのかは知る由もありませんが,よもや地元のセンセイのエゴでないですよねぇ... :p。だって,それで崩壊したのが某国の国有鉄道なんですから。

金の切れ目が縁の切れ目なんてことにならないよう,そして人間が学習する動物であることを祈るばかりです。

※なお,今日のデータは毎日新聞1999年4月30日夕刊を参考にさせていただきました。

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画像の説明:浮世絵調デザインが美しい記念切手。しかしこの先,郵便事業もどうなるのか...(^^;;;

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